ヤマハ発動機 | 海の時間です。
海辺を歩き、湖畔や川辺に立ち、フネで沖をさまよう、マリンジャーナリストたちが見て、聞いて、知って、感じたことなどを綴っていきます。
魚が好きな人たちへ。日本の漁業従事者たちと、50年以上にわたってその仕事に寄り添ってきたヤマハのFRP漁船や和船。日本の食卓を彩り、楽しませ、人々の健康を支えている漁師たちの姿と彼らの船、漁法を覗いてみましょう。
海を近くに感じることのできる音楽や書籍をご紹介。新しいものから古いものまで、いろいろと取りそろえてみます。
海を感じる料理、ときどきドリンクにまつわるお話です。「大雑把」「手抜き」ご免のレシピ付き。
マリンウェアからマリンギア、ボートやヨットのパーツに至るまで、ほかでは読めないマリン用品を扱うマニアックなヤマハマン担当コラム。
2025年、最初に満月が夜空に浮かんだのは、1月14日のことです。といってもこの月は13日の午後に月の出、14日の朝に月の入りしました。拙子が海の向こうに姿を現す今年最初の満月を見ようとある場所に向かったのは14日の夜です。肉眼では見分けが付きませんが、正確には満月よりほんの少しだけ下弦気味だったということになるのでしょう。 月には上弦と下弦がありますが、それを見分けるのに、船乗りの先輩から教わった簡単な覚え方があります。アルファベットのCとDで覚えるのです。Cの形をし
日本に住む人々にとって、ノリ(海苔)は最も身近な海産物のひとつ。おにぎりや寿司はもちろん、煎餅や餅に巻いたり、佃煮にしたりと、使い方、食べ方は様々です。また、初春の季語としても用いられるなど、文化的にも密接に関わっています。 さてそのノリですが、養殖で採取されることがほとんど。江戸時代の初期に東京湾で養殖が始められてから、現在では太平洋側の多くのエリアで行われています。 そして生産量をみると、福岡、佐賀、熊本、長崎の4県に面した有明海の海苔が有名ですが、県別で見ると兵
昨年の暮れに最終回を迎えたあるテレビドラマのなかで、主人公が水辺の鳥を見て「カモメ」と言ったら、動物が大好きな自閉スペクトラム症を持つ弟が「違います。カモメ科のウミネコです」と言い直すシーンがありました。弟さんのこだわりです。その後でもっと台詞が続くのですが、カモメとウミネコの違いを知るだけで、海が楽しくなることを知っていたので、そのこだわりの大切さ、といったら大袈裟かもしれませんが、とにかくその台詞が印象的で、共感を覚えたのです。 さて、海には様々な鳥が飛んでいます
これは小さな子供でも知っていることだと思うのですが、イカというやつは外敵に襲われると目くらましに墨を吐きます。だから、明け方、漁港に帰ってくるイカ釣り漁船は、たいていはイカスミで真っ黒に汚れています。 このイカスミには旨味成分が含まれていて、イタリア料理では当たり前のように使われているようです。よくある言いぐさだけれども、この真っ黒な液体を初めて口にした人——イタリア人だか、スペイン人だかは知りませんが、ほんとうに「よくぞやってくれました!」と感謝したくなります。
チューブに空気を入れて使用するボートをインフレータブルボートといいますが、一般的にはゴムボートと呼ばれることが多いです。 ゴムだチューブだというと華奢なイメージですが、実物は何層にも化学繊維を貼り合わせてあって、かなり硬いのです。とはいえ、空気を抜けば折り畳むくらいはできます。 インフレータブルボートの長所としては、普段はコンパクトに収納できる事、水面へのエントリーが楽な事などが挙げられます。それらは手軽にボートを楽しむ場合にとても有効なのです。 インフレータブル
戦国時代に瀬戸内海の中心部・芸予諸島を拠点に力を振るった海賊・三島村上氏の最盛期といえば、やはり能島の村上武吉が総領となっていた時代といえるだろう。 その時代、能島の村上武吉のほかに、来島には村上通康が、因島には村上吉充がそれぞれ城を構え、船を有し、力を奮った。 今治市村上海賊ミュージアムの学芸員・松花菜摘さんによると「三家は互いに同族意識はありながらも、常に行動をともにしているわけではなく、敵対するところもあった」という。 来島は四国からわずか240mほどの近距