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キャビンの棚

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海を近くに感じることのできる音楽や書籍をご紹介。新しいものから古いものまで、いろいろと取りそろえてみます。
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#読書

二万マイルも潜れるのか? 【キャビンの棚】

 19世紀の終わりに活躍した“SFの父、ジュール・ヴェルヌの代表作に「海底二万里」があります…

ひとを再生させる灯台。 【キャビンの棚】

 Oc W 8s 29m 8M  (単明暗白光 明6秒暗2秒 灯高29m 光達距離8海里)  この灯台…

魔法にかかった島々の、ミステリー。 【キャビンの棚】

 副題が英語で「THE BEAGLE IN THE GALAPAGOS」となっています。そう、あの進化論のチャール…

必ず海からやってくる─ ゴジラに襲われるとは縁起がいい。 【キャビンの棚】

 「生誕70周年記念」という景気づけで公開中の『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』が日米で絶賛大…

海から生まれたアンチヒーロー文化 【キャビンの棚】

 現代の日本はもちろん「海賊」などとはまったく身近に縁のない存在です。あるのは、漫画・ア…

“海が好き”を自負しながら、どれだけ海を知っているのか。 【キャビンの棚】

 私たちボート乗りのお楽しみのゲレンデ、海。とくに沖縄辺りにくり出して、白い砂浜から続く…

物語の面白さだけでなく、海言葉に興味津々。 【キャビンの棚】

 ボートやヨットのキャビンの棚というやつにはさまざまな物が押し込まれています。予備に取りおいておいたカッパや長靴、サイズ違いを買って捨てられなかったグランドパッキン、もはやどこのかわからないボルト・ナット・ヒューズ、中身が半分残ったインスタントコーヒーの瓶、エトセトラ。何が出てくるか怖くてなかなか片づけられなかった中から、いつか読もうと積み込んで忘れてしまったというテイで、今回はかなり古い本を紹介します。  現代日本における国際海洋冒険小説家の嚆矢にして第一人者である著者の

“海の灯りを守る”ということの美しさ。 【キャビンの棚】

 灯台は海を象徴する代表的なアイコンです。そんな灯台の魅力を発信する「灯台どうだい?」と…

雲を眺めて天気を予測できますか? 【キャビンの棚】

 5年も前のことです。平成30(2018)年12月20日、外国の駆逐艦から、海上自衛隊の哨戒機が火…

人生を変える、大魚との出会い。 【キャビンの棚】

 ロンドンの郊外にある銀行の支店長である主人公は、妻とともにインド洋に浮かぶモーリシャス…

古き良き時代。事件は豪華客船で起こる。

 直木賞に本屋大賞(2回)ほか、アレコレの有名文学賞を多数受賞している人気作家の恩田陸が…

正義と仁愛の海物語。 【キャビンの棚】

 読者の中には不運にも「118」コールを余儀なくされた方がいるでしょうか。あるいは、港則法…

やせ我慢もいいけど、読書ですごす雨の日もまたいいんです 【キャビンの棚】

 「船乗りは雨も好きにならなきゃいかん。雨が降っても傘はさすな。カッパ(オイルスキン)を…

きっと、そこには海がなくてはならなかったのです。 【キャビンの棚】

 髪の毛を切るのに理髪店=床屋さんに行くか、美容室に行くか。特に男性の場合、好みの分かれるところかと思います。床屋は理容室などとも呼ばれます。床屋の利用者は圧倒的に男性が多いと思われますが、利用したことのない女性のために説明すると、大きな違いは顔を剃ってもらえるかどうかという点ではないでしょうか。  顔に剃刀を当てるという点で、真っ先に、志賀直哉の「剃刀」という、少しばかり猟奇じみた明治時代の小説を思い出す人、これも奇特な読書好きかもしれませんが、この「海の見える理髪店」に