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操船しながら釣りもしたい船長をサポート「FSR」と「iPilot」【海の道具】

 当たり前の話ですが、ボートはエンジンのスイッチを切っても停まっていてはくれません。クルマなら、シフトをパーキングレンジに入れ、サイドブレーキを引けば済むのですが、潮や風の影響で流され続けるボートを一定のポイントに留めるためには、”常に動き続けて”いなければなりません。シフトを入れては絶妙のタイミングでニュートラルに。流し釣りでは、再び流されはじめる寸前に、また逆方向にシフト入れる。その繰り返しです。

 たとえばボートフィッシングにおいて、魚礁などのポイントにピタリとボートを止めたい、またシーバスフィッシングなどで絶妙のアングルとレンジからストラクチャーを攻めたいといった場合、そうした作業が必要になるのです。ボーターにとってはまさに腕の見せどころ。こんなおいしい仕事を他の者には任せたくはないところではありますが、肝心の釣りが思う存分できなくなるという悩みを抱えることになったりします。

 そんな悩みを解決してくれるギアがいくつかあります。そのひとつがFSR(=フィッシングサポートリモコン)です。これはヤマハの大ヒット商品のひとつで、スパンカーを用いてボートを風に立てながら、前述したシフト操作をタイマーを使って自動で行うというものです。
 もうひとつ、小型のボートに特にオススメしたい自動操船システムがミンコタ社製の「i-Pilot」という商品。電動モーター、いわゆる「エレキ」のヘッド部に搭載されたGPS機能からの情報を元に、自動でモーターを動かしながら、ピンポイントで船を留めたり、一度なぞった航跡を何度もそっくりそのままトレースしたりしてくれるという優れモノです。

 もちろん風の強さやボートの大きさ、潮流の速度によってはコントロールが効かない事もあります。それでも、船頭任せの釣りなど我慢ならないというボートアングラーにとって、これならまるで自分の分身が操船してくれるようなものと割り切れます。そこが肝心です。

 言うまでもなく、釣果はアングラーの腕によるのですけどね。

※この記事は「Salty Life」144号の記事に加筆、修正して掲載しています。

ヤマハボート


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