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夢を抱きながら続く、釣りのある生活。 【社員紹介- 私が海を愛する理由】

 「海を愛する理由ですか? う〜ん、そうですねえ、カッコいい大きな魚が泳いでいるから、ですかね」

 ちょっと考えてから、そして笑いながら、そう教えてくれた星野茂さんは、正真正銘の釣り好きです。実のところ、海でも湖でも、ただの水たまりでさえも、魚が居ればそこを愛する。実際にお話を聞いていると「釣りを中心に人生が回っているのか」という気にさせられます。

 カッコいい大きな魚が泳いでいる、愛する海で釣った魚の写真を見せてくれました。

 「西表島(沖縄県八重山列島)で釣ったGT(ジャイアントトレバリー=ロウニンアジ)です。20kgぐらいでした。1尾釣るとヘトヘトになりますが、それでもまた釣りたくなります」(星野さん)

20kgクラスのジャイアントトレバリー。最高です

 次に見せてくれたのはタイの管理釣り場で釣ったチャドー(雷魚の一種)という名の淡水魚です。こちらは個体によっては体長1.5m、体重20kgにもなる、巷では“世界最強の雷魚”といわれるゲームフィッシュです。

こちらはタイで釣ったチャドー。最強の雷魚です

 「タイのバンコクに5年ほど駐在していた時期があって、仕事もかなり忙しく充実していたのですが、時間を作ってはあちこち釣りに出かけていましたね。GTを釣りにプーケットや、ミャンマーに行ったりもしました。日本からの出張者のアテンドも駐在の仕事のうちです。出張中の休日はゴルフか釣りかとなるんですが、私は釣り担当で(笑)。タイの釣り場を案内していたんですよ」

西多摩の少年時代、釣りの記憶

 1970年生まれの星野さんは、1992年に当時ヤマハ発動機の子会社であったエルム・デザインに入社、同社のデザイン事業のヤマハ発動機への移管(2012年)を経て、現在はプロダクトデザイン部に籍を置く、プロダクトデザイナーです。

 故郷は東京の立川市。

 「東京の西の郊外で、近くに多摩川があります。小さかった頃、上流の平井川(現在のあきるの市〜日の出町を流れる多摩川の支流)に家族と出かけていたのが水遊びの古い思い出です。川に入って夢中になってしゃがんで遊んでいるとパンツまで濡れるじゃないですか。それで母親に叱られたことを覚えています。釣りの楽しさもそのころに知りました。多摩川水系の上流には横田基地のアメリカ人がよく遊んでいたニジマスの管理釣り場があって、そんなのところにも釣れていってもらいましたが、そこでルアーフィッシングと出会って。とにかく“ルアーはカッコいいな”と思って。そこから釣りにハマっていきました」

浜名湖の南部は埋め立て・造成されたエリアがあり水路のよう。どこか東南アジアの風景を連想させる

 こうして始まった星野さんの釣り人生。「釣りキチ三平」を読みふけった少年時代から、そして今に至るまで続けている釣りのひとつが、バスフィッシングです。

 「相模湖や津久井湖(ともに神奈川県)に出かけてはバスフィッシングを楽しんでいました。もちろんボート免許は持っていなかったので、湖で借りるボートは手漕ぎでした。いま思えばそのボートもヤマハ製だったのかな。エンジンがなくてもボートを漕ぐことが楽しかったですね」

 季節や時間や湖上のコンディション、そこにいるバスは何を食べているのか、どこに居るのか、どんな気分なのか。こうした様々な要素を考えながら、また、想像しながら、システム(仕掛け)やルアーをセレクトしていく。そんなところがバスフィッシングの魅力。そして、それは他のどの釣りにも当てはまると同時に、生き物を捕獲するという狩猟本能のようなものを満たしてくれる、それが釣りの魅力だと星野さんは感じています。

ルアーフィッシングが好き・この日は浜名湖でチヌを狙った

 湖に出て行く手段(ギア)として、星野さんが所有しているのはフローター(浮き輪のような構造で足ヒレを使って人力で移動する)、カヤック、そしてアルミボート(こちらはエンジン付き)。これらを使って、星野さんはお気に入りの四国や淡路島をはじめ、日本中の“バスがいるところ” へと出かけていきます。

 「なかでもフローターは好きですね。どこにでも持ち運べて下ろすことができるところがいい。水と一体化したような感覚も好きです」

 最近になって星野さんが得たのが、ヤマハ発動機製の19フィートのボート。9.9馬力の船外機を搭載した “和船”と呼ばれるタイプのシンプルなこのボートは、浜名湖のマリーナに係留してあって、いつでも好きなときに湖に出ていくことができます。ターゲットはシーバス(スズキ)、そしてチヌ(クロダイ)など。いずれもルアーで狙います。

「浜名湖では餌釣りもやりますよ。ハゼ釣りも楽しいですね。仕事仲間やボートに馴染みのない新入社員も誘ったりしています」

チヌは不発。代わりにヒラスズキ。実は早朝に釣っておいてくれた魚

 もともと、バイクのメカニックに憧れていたという星野さん。モノを創ることにも興味があり、デザイナーを志したのが今の仕事に就いたきかっけだったといいます。そんなプロダクトデザインの仕事と釣りの関係についてお聞きしまた。

 「うーん。どうですかねえ」と少し考えているところに「たとえば、魚の流線型のシルエットにウットリするとか?」と答えを促すと「たしかにカッコいい魚が好きですね。チヌやシーバスもカッコいいですよね」と聞き手の強引なこじつけに合わせてくれます。
 そして「実はルアーの自作も好きなんです。でもやりだすと止まらなくなって、とんでもないことになる。今は手を出さないようにしています」と教えてくれました。

愛艇のエンジンはもちろんヤマハの船外機

 「中古釣具店をのぞいてみるのが楽しくて仕方がない」「自宅の部屋は釣り道具だらけ」「釣った魚をさばくために庭に専用にシンクを作った」
 とにかく釣りの話になると、とりとめがなくなります。

 そんな釣り好きの星野さんをご家族はどう受け止めているのでしょうか。

 「妻は元々釣りはしていなかったんですが、知り合ってから一緒に釣りに行くようになり、釣り好きになってもらいました。一緒にフローターで湖に浮かんだりもしています。新婚旅行はハワイだったんですが、滞在中、1日だけピーコックバスを釣りに付き合ってもらいました。京都に家族旅行に行ったときも1日は琵琶湖でバス釣りをしたりしてますね」
 いやいや、琵琶湖があるから京都を旅行先に選んだのではないですか? いずれにせよ、愛妻はフィッシング・ウイドーにはなってはいないようです。幸せなんですね。

 フロリダのスヌークやターポン、南米のピーコックバスなど。星野さんが釣りたい魚、行ってみたい海や湖は、世界中に無限といっていいほどあります。海を愛し、釣りとともに歩む人生は、夢とともにまだまだ続きます。

(題字:星野 茂)


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