逆もまた真なり 「ドライバッグ」 【海の道具】
日常生活においても、物を濡らさないようにするというのは重要な事だけれど、海の上では周りが水だらけなだけに、そうした役目を持つアイテムは多いもの。そのなかでも「ドライバッグ」は必須アイテムといえます。
ドライバッグというだけにその使命は中身から水をシャットアウト、ドライネスを保つことに尽きます。そのため、通常、表面にはビニールなどのコーティングが施されています。ただコーティングできればいいという単純なものではない、というのはメーカーの談。
布地は始終折り曲げられたりシワになったりするので、それに耐えられなければならないのだといいます。また、全ての縫い目には裏や表から「シーム」という、当て布のようなビニールが貼り付けられています。
最も重要なのは中の物を出し入れする開口部分で、何重にも折り返して水の侵入を防ぐものや、防水式のチャックが取り付けられているものもあります。
使い勝手は一長一短で、折り曲げ式は機構は単純なので傷みによる劣化は少ないのはいいのですが、開け閉めに手間が掛かります。
チャック式は特殊な加工が必要ですが、開け閉めは簡単。でもけっこう力がいるし塩噛みするとスムーズにチャックが動かないといった欠点もあります。
それだけ水の侵入を防ぐというのは大変なのです。
さて、「水が入らない」ということは、裏を返せば、中に入った水は漏らさない、ということにも繋がります。そこで、ウェットスーツや濡れた衣類などを、車など、濡らしたくない場所に持ち込むときのバッグとして使っている人も多く見受けられます。
ドライバッグにウェットなものを入れるっていうこの発想、逆もまた真なりというところですね。