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ドラマチックな図鑑で海を知るワクワク。 【キャビンの棚】

 ぱらぱらと何気なくページをめくっているうちに、気づくと数時間がたっています。海の物理的、科学的特徴が概論的に解説された「はじめに」、海洋の構成について述べられた「海洋環境」、海洋で育まれた生命についての「海洋生物」、詳細な「海洋地図」の4部構成。500ページ以上からなる「海洋大図鑑(OCEAN)」は、そのどこから開いても、夢中になれる「海洋の知識」の宝庫です。

 海は地球の三分の二を埋め尽くし、生命を誕生させました。人の住む地上に大きな影響を及ぼし、人間の存在要素に不可欠な存在であり、数億年にわたるその歴史は今も継続しています。
 普段はただ美しい、気持ちがよいなどと気軽に接している海ですが、この図鑑をめくり続けていくと、海をさらに深く知ることで、いかに「海洋」が人にとってなくてはならない存在であるか、その深遠なる存在に接することの意義を確認できることになりそうです。そして海洋に対して、地球に対して、畏敬の念を抱かせてくれることでしょう。

 決して堅苦しい内容ではありません。わかりやすい写真や図がふんだんに掲載され、短めの、平易な文章は読者を飽きさせません。編者や筆者の海への愛さえも伝わるドラマチックな図鑑です。お子さん(もしいらっしゃれば)と一緒に楽しむのもいいと思います。

「改訂新版 海洋大図鑑(Ocean)」
発行:ネコ・パブリッシング
著者:ファビン・クストー(日本語版総監修/内田至)
価格:9,500円(税別)

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