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眠る魚と眠らない魚 【海の博物誌】

 世界の魚は約4万種類。日本近海にはそのうち2000種がいて、食用として市場に出るのは150種、商品として重視されているのは数十種にすぎません。魚好きの日本人といえども、実のところ、それほど多くの魚を知っているとはいえません。

 さて、魚の分類は大変ややこしくて、一般に淡水魚1万種、海水魚3万種といわれます。では、サケ(鮭)、マス(鱒)、ウナギ(鰻)、ワカサギ(鰙)はどちら? となると諸説紛々。そのほかの分類法でもなかなかスッキリとはいきません。

 そんな魚の分類方の一つに、「眠る魚」と「眠らない魚」というのがあります。回遊魚はすべて眠らない魚で、定住する魚には眠るものが多いのです。

 魚を下ろすとき、料理の先生は「血アイをとって」などと言いますが、その血アイがあるのが眠らない魚です。これは眠らなくても疲れないように、また脳に異常をきたさないように、血液を浄化するところであると考えられています。

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