Sea-Style「茅渟《ちぬ》の海を走り尽くせ」(ヤマハマリンクラブ・シースタイル)
今回は大阪湾のシースタイルをお届けします。
淡路島と紀淡海峡、明石海峡に囲まれた大阪湾。古くから豊穣の海として知られ、天下の台所を支えた海は、さまざまな海遊び方が楽しめるエリア。チヌ(黒鯛)の語源とも言われるこの海で、クルージングに釣りにとシースタイルの1日を楽しみました。
贅沢な時間をマルチに遊ぶなら大阪湾をチョイス!
今回訪れた『いずみさの関空マリーナ』は、関西国際空港の対岸に位置し、釣りで有名な『友ヶ島』や大阪湾のクルージングスポットになっている『あわじ交流の翼』には約1時間の距離。
釣りの仕掛けさえ用意しておけば、後はその日の天候と潮の時間を見て、遊び方を変えるという実に贅沢なスタイルでマリンプレイが楽しめます。
まず最初に淡路島にある「あわじ交流の翼港」を目指しました。この淡路島は、海山を問わずその豊富な食材から、近年ではグルメの島として多くの観光客が訪れる一方で、伊弉諾尊《いざなぎのみこと》と伊弉冉尊《いざなみのみこと》の二柱の神が天下り最初に降りた地である国生み神話の島として知られています。
そうチヌ(黒鯛)の語源となった茅渟と言う言葉も、日本神話に登場する神武天皇の兄の五瀬命が矢を受けた時に、その傷口をこの海で洗ったことから、『血沼《チヌ》の海』と呼んだことが由来になっています。(ちなみこれはあくまでも諸説あるなかでのひとつに過ぎないのでご注意を)ただ黒鯛がよく捕れたことは事実のようで、古くから捕れる魚の代表であった黒鯛にチヌという名前がつけられたそうです。
この『あわじ交流の翼港』は、いずみさの関空マリーナからは初めての方でもゆとりを持ってクルージングできるコースで、凪の海ならば、操船する1時間はあっという間。港では係員の方が舫《もや》いを取ってくれるので、比較的簡単に接岸できます。ボートオーナーからも人気のスポットなので休日や繁忙期には事前に連絡した方がいいでしょう。
ボートフィッシングの聖地、友ヶ島へ
神戸港などアーバンなロケーションが楽しめる湾奥に対して、いずみさの関空マリーナから南下すると水色もぐんぐんと青みを増し、マリンブルーの世界へと変わっていきます。
釣りのポイントとして有名な友ヶ島は、沖ノ島、虎島、神島、地島の総称で、淡路と沖の島を隔てる由良瀬戸、沖の島と地島を隔てる中ノ瀬戸、地島と本州を隔てる加太ノ瀬戸の3つの瀬戸に囲まれ、北側が大阪湾、南側が紀伊水道と言うロケーション。沖の島灯台の西側には、東経135度を示す日本標準時子午線が通っています。目には見えませんが、国生み神話と合わせても、この辺り一帯は日本にとって神聖な場所としての条件が揃っているようです。
この友ヶ島周辺の海域では、対象魚と仕掛け、そして潮汐を読めれば、釣果を残せる確率が高いので、ボートフィッシングのビギナーにはうってつけ。ポイントへのアプローチ方法など、潮の流れを体感しながら魚影を求めて釣りに専念できるで、回数をこなせば一気に上級者へステップアップできる環境が整っています。
大阪湾を楽しむなら1日ではとても回りきれないので、季節ごとに、楽しみを見つけて、ボートをレンタルすれば遊び方はぐっと広がるはず。今回は急ぎ足で紹介しましたが、いずれのポイントも1日の利用で十分に楽しめます。ランチを楽しみに淡路島へ。ショッピングも兼ねて『神戸フィッシャリーナ』へ。大漁を夢見て友ヶ島へ。気軽にから、とことんまで、大阪湾でボートを走らせれば、海の楽しさが分かち合えることは間違いないでしょう。
YAMAHA Marine Club Sea-Style とは
ヤマハ発動機が全国各地のマリーナ約140カ所で展開する会員制マリンクラブ。選べるマリーナ、選べるボート、選べる遊びをコンセプトに、手軽にマリンレジャーを楽しむことができます。
https://sea-style.yamaha-motor.co.jp/