コーラとラムでカリブ海を泳ぐ。 【レシピ- 船厨】
ふた昔前までは「ラムコーク」と呼ばれることが多かったように思います。さらにひと昔前までは「キューバリバー」と呼ばれることが多かったような気がします。そのころは、カクテルの名前の由来などに興味がなければ、「キューバの川」のことだと思っていた人もいたかもしれません。いまは「キューバリブレ」と呼ばれることが多いようです。海外のバーなどではこれで通じると思われます。
ラムをコーラで割った単純な飲み物ですが、ホワイトラムの爽快、かつコクのある香りと味が、コーラを南国・カリブの飲み物へと一変させます。また、レモンやライムを用いるのですが、これは半分ぐらいの大きさに切って、手でぎゅっと握って果汁をグラスに絞り落とし、残りをそのままグラスに放り込みます。この豪快さというか、野蛮な感じが「甘い飲み物」に、どこか“男らしさ”のようなところを増してくれます。
ちなみに「キューバリブレ」とは「キューバの自由」を意味します。キューバがスペインから独立した1898年、米兵が持ち込んだコーラをラムで割り、独立を祝ってみんなで乾杯したことに由来するのだとか。でも、それなら、全てスペイン語の発音で「クバリブレ」が正しいんじゃないかね。すでにそう表記しているバーもあるようですが、ひと昔分の未来には日本では「クバリブレ」が一般的にな呼び名になっているかもしれません。
口当たりがかなりいいカクテルです。カリブ海を泳いでいるような気分になれます。でも、がぶ飲みして、マリーナから帰れなくなる、なんてことが無いように。もしも連れが怪しくなってきたら、コーラだけ出しときましょう。なあに、そこまで酔ったらわかりゃあしません。