ヤマハ発動機 | 海の時間です。
謎の物体の正体はモチモチした楽しい食感のソデイカでした。 【船厨- レシピ】
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謎の物体の正体はモチモチした楽しい食感のソデイカでした。 【船厨- レシピ】

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 つい先日、公私ともにお世話になっているセーリング写真界の巨匠のお宅を訪ねたところ、大きな冷凍庫からなにやらカチカチに凍った白い塊を取り出してきて「持っていけ」とお土産を持たせてくれました。写真家にしろ小説家にしろ、文芸に秀でた、いわゆるアーティストは、昔から食通が多いものだと認識してきましたが、キッチンの冷蔵庫以外に冷凍庫を設置し食料を備えている巨匠の暮らしぶりに驚かされました。ただ、この巨匠の場合、たしかに食通ではありますが、それよりも食い意地が張っているフシがある。そのことにも前々から気づいていました。ま、それはどうでもいい。

 そして、この四角い白い物体。いったいなんなんですか、これは。見たことないですけど、金塊ってこんな形をしているんじゃないですかね。大きな蒟蒻こんにゃくを凍らせたのか。それともゼリーか、白餡しろあんでつくった羊羹ようかんか。どこか知らない国のデザートとか? その得体の知れない物体を手に取り、目の前で回したり傾けたりしながら訝しんでいると、巨匠は「セイイカだよ」と教えてくれました。なんと、「烏賊いか」でしたか。

「沖縄の知人が送ってくれたの。たくさんあるから持っていってよ」
「どうやって喰えばいいんすか?」
薄切りにして、刺身かカルパッチョだな
 火を加えて料理しても、ちょっとパサパサしてそれほど美味くはないかもしれない、ということは、巨匠の奥様が教えてくれました。

 セイイカは熱帯から亜熱帯にかけて分布するイカです。セイイカと聞いてピンと来ない方でも、正式名称(?)の「ソデイカ」といえば聞き覚えがあるのではないでしょうか。日本では沖縄で獲れます。

 拙子にとって、また多くの日本人にとっても、イカはイワシと並ぶ偉大な水産物です。我らアジア民族、そしてラテン系民族にとっては、無くてはならない水産物のひとつですね。その種類は450から500種に及ぶと言われています。最大種は全長が16メートルを超える「ダイオウイカ」。このセイイカも大きいものでは胴の長さだけで1メートルを超える個体もあるようです。

 というわけで、家に帰ってから、興味津々でカルパッチョをつくってみました。

セイイカのカルパッチョ
■材料
セイイカの刺身1柵、新玉ねぎ1/2個、すだち2個、オリーブオイル大さじ1、塩適宜
■作り方
1)新玉ねぎは薄くスライスし水にさらす
2)イカは2ミリ程度の薄切りにする
3)すだちは薄い輪切りにする
4)皿の中央に水気を絞った新玉ねぎを盛り付け、周りにイカをならべる
5)オリーブオイルをまわしかけ、すだちの輪切りをのせ、好みの量の塩をかける

 味の第一印象はどちらかというと淡泊なものでしたが、モチモチした食感は独特です。そして噛んでいくと烏賊の味がしっかりと口中に広がります。これはなんとも楽しい食事です。
 それにしてもセイイカなんて沖縄にでも行かない限り釣れるわけでもないし、近所の魚屋さんやスーパーでも見たことがありません。で、気になって探してみると、通販で手に入るのですね。便利な世の中になったものです。

 ちなみに醤油とワサビで食べた刺身は、カルパッチョと同様の食感で美味し。奥様のアドバイスを無視してガーリックとオリーブオイルでソテーにもしてみましたが、こちらは人によっては奥様の仰る通りに感じるかもしれません。拙子は“普通に”美味しくいただきましたけどね。


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ヤマハ発動機の公式アカウントです。 「海やフネの近くで人生を楽しみたい、日常生活に海の香りと風を吹かせたい」という皆さまに、ほんのり潮気が漂う読み物や写真をお届けします。 18年間、海を愛する人達にお届けしてきたメールマガジン「Salty life」から引っ越してきました。