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“ほどけない結び”なんて厳禁です! 「ロープとその使い方」 【海の道具】

 ボートにおいて、ロープは無くてはならないアイテムのひとつです。係留する時はもとより、曳航えいこうしたり、船同士を固定したりするときにも使います。また、アンカー(錨)にも長いロープが必要になるし、フェンダー(防舷材)を吊るすのにもロープは必要です。船は揺れるのが当たり前の乗り物ですが、揺れるたびに備品が船内をゴロゴロ移動されても困ります。それに、船の外に転げ落ちてしまうと、それこそ海の藻屑となってしまうので、これも阻止しなければなりません。そんなときにも、長短太細取り混ぜて、ロープの大活躍とあいなるわけです。

 さて、ひと口にロープといっても、そこに素材や伸縮性の有無、強度等も加わると一体何をどう選んだらいいのか判らなくなってしまうほど、実は奥が深い。さらに、さらに、迷路となっているのがロープワークです。

 セーラーほどではないものの、ボーターだって、ロープワークにはけっこうウルサいんです。エイトノット(八の字結び)やボーラインノットもやい結び)は基本として、どこで使うのか、何のためにそんな結び方をしなけりゃならないのか、皆目検討もつかない難解な結び方を、披露してくれる方もけっこう見かけます。それもシーマンシップ(船乗りとしてのスキル)の見せ所。さりげなく、その場でさっとロープを結べたりなんかしたらカッコいいですね。

 ボートでのロープワークで必要なポイントは以下の三点。
 素早く結べること、負荷のかかる方向に締まること、そして解き易いこと。よく使われるロープワーク=結びは、たいていその3点が満たされています。
 釣糸の「結び」との大きな違いは、解き易さも重要だという点でしょうか。よく、船を女性になぞらえることがありますが、男性にとっても,女性にとっても、パートナーを束縛しすぎるのは禁物ってことです。

※この記事は過去の「Salty Life」の記事に加筆・修正して掲載しています。

ヤマハボート


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