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本来の目的では使いたくない、ラダーステップ 【海の道具】


 ラダーステップ。言葉の意味としては「梯子」ですね。これもボートやヨット特有のアクセサリーといえます。用途は言わずもがな、ボートから海上に降りる時や海上からボートに乗り込むのに使います。
 多くはトランサム(船尾板)やトランサムステップ(船尾の階段状のステップ)に設置されていて、折り畳み式や跳ね上げ式になっています。これは、使わない時は水面から上げておくためです。

 小型ヨットなどでは、簡易なロープ式のものもありますが、ゆらゆらと安定感に欠けて、慣れないとうまくボートに乗り込めなかったりもします。でも、ラダーステップがないと水中からボートに乗り込むのはとても困難です。ちょっと考えれば判るのだけれど、水中には“足場”がないから踏ん張れないのです。つまり、腕力だけで自身の体重を水中から持ち上げなければならないのだから、相当なマッチョでも苦労することでしょう。
 そういえば、あるパニック映画を思い出しました。ボートから乗員全員が「ひゃっほー!」とばかりに海に飛び込んで海水浴を楽しむのですが、ラダーステップがなくて、誰ひとりボートに上がることができなくなる、という笑うに笑えない、恐ろしい展開の映画です。

 閑話休題。というか、怖い話は忘れてください(笑)。
 このラダーステップ、海上だけでなく、実は陸上で使う時の方が多いというボートも結構あります。
 陸上保管の場合、ボートは船台に載せられていますが、船台に載せられたボートに地上から舷を乗り越えてボートに乗るとなると脚立でもなければ難しいけれど、トランサムにラダーステップが付いていたら、それを降ろして乗り込むことが可能、というわけです。大きな荷物の積み下ろしは無理だとしても、ちょっと忘れ物を取りに乗り込むだとか、ホースで水洗いをするときなどは手軽で便利です。


 実際にボートを利用してみると判るのですが、海水浴やトーイングプレイでもしない限り、ボートから水に入るのはプロペラなどに何か絡まったりなどのトラブルが発生したときですかね。そういう目に遭いたくないというのが本音かもしれません。


ヤマハボート


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