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そこにいるだけで心をきれいにしてくれる場所【社員紹介-私が海を愛する理由】

 オートバイメーカーとして広く知られる私たちヤマハ発動機は、ボート、水上オートバイ、船外機(ボートの外付けエンジン)といった「海」に関する製品もつくっています。そして、その製品を開発し、製造し、お客様にお届けする社員には、海を愛してやまないメンバーが沢山います。
 「私が海を愛する理由」は、そんな彼らに、海をスキになったきっかけ、海での思い出、おすすめの楽しみ方、こだわりなど、”海への愛”をとことん語ってもらうシリーズです。社員一人ひとりの想いにのせて、みなさんとも海のすばらしさを共有できますように。

 五井さんは家族の転勤に伴い、千葉から埼玉、新潟、タイ、兵庫で暮らしてきました。その後、選んだ進路先は太平洋のど真ん中に浮かぶオアフ島です。

カナロアに愛されて暮らしたハワイ

 「在学中にやりたいことが変わりましたが、もともと将来はホスピタリティに関わる仕事がしたいと考え、それを専攻できる学科がハワイにあったので進路先として選びました。」
 ハワイのメインアイランド・オアフ島で過ごした4年間は、勉強に励むも、海漬けの日々。「とにかく楽しい日々でした」と、当時を懐かしみます。 
 「日焼けですか? 今はさすがに“シミにならないように”なんて気にしていますけど、学生時代はそんなことぜんぜん気にせず、海に行っては日焼けして、火照ってきたら、海で泳いでました」

 ハワイで学生生活を過ごすうち、その休日には、いつしかルーティーンができていました。
 「まず朝起きて午前中は山に登るんです。お昼前に下山してスーパーに行って、お昼ご飯にポケ(編集部注:Poke=ポキともいいますね)とかアサイーボウルなどお弁当を買ってから海に行く。海辺に着くとお弁当を広げ、海を見ながらそれを食べて。それから海を思いっきり楽しみます。泳いだり、崖からジャンプして海に飛び込んだり。友達と代わる代わる、建物の3階ぐらいの高さから飛び込んで遊んでましたね」

「もちろんサーフィンにもチャレンジしました。ノースショアのパイプラインで。でも、膝ぐらいの深さの海で溺れそうになったことがあって(笑)。それで向いていないなと、波乗りは諦めました」

 ハワイのカナロア(海の神)に愛され、守られながら海を満喫した4年間は、かけがえのない思い出になりました。

オアフ島のハナウマベイ。学生時代はハワイの海での時間を満喫した

本当に好きな海とは

 大学卒業後、ヤマハ発動機への入社を志望したのは「ヤマハの製品は多様で、いろいろな人の生活をいろいろな形で豊かにしている。そんな仕事にかかわりたかった」から。入社してからは、まずレンタルボート(シースタイル)やボート免許など、マリンのソフト事業に関わる部署に配属されました。

 「仕事でシースタイルに関わって、海での遊びっていろいろあるんだなあと実感しましたね。釣りにウェイクボード、探せば無限大に広がります。私も入社してからボート免許を取得しました。そしてすぐに、会社の同期の仲間を招待して、レンタルボートでクルージングに出かけたんです。船長キャプテンは私です
 そもそもビルの3階の高さから海に飛び込める度胸の持ち主。物怖じしないタイプ?
 「そんなことはないですよ(笑)。浦賀(神奈川県の横須賀市)のマリーナから横浜に行ってランドマークタワーを海から眺めて。それほど長いコースではなかったけれど、実はとても緊張しました。それでも一緒に行った仲間たちは“とても楽しかった”って喜んでくれて。緊張はしたけど、みんなとクルージングできて、よかったなあ、楽しかったなあと心から思いました」

 その後に配属されたのが、現在の部署。船外機を中心とするマリン商材を海外に販売する営業職で、東南アジアを担当しています。これまでにインドネシアやフィリピンなどの市場へ出張で赴き、これらの国の人々の生活、自社商品である船外機を媒介にした海との関わりを目の当たりにしてきました。
 「一般地(ヤマハ発動機内での途上国に対する呼び方です)で、漁業に関わる人々の水揚げの向上や仕事の省力化、安全といった面で、皆さんの暮らしに、私たちがつくっている船外機が役立っている。入社の動機、目的が間違っていなかったことも実感できました」

  仕事を通して、 “海”に対する知見は広がりました。「それでも」と、少しためらいがちに、言葉を選びながら繋ぎます。
 「仕事を通して見る海は、プライベートでの私が本当に好きな海とは少し違うんです。何も考えずに、そこにいるだけで心をきれいにしてくれる、私にとっての海はそんな場所です。何かをするのも楽しいですけど、何もしないで、海辺にいるだけで幸せな気持ちになれる、それが私にとっての海のいちばんの魅力です」

大切にしている少女時代の素敵な思い出が原点

 ハワイ以外にも大切にしている海の思い出があります。それは、そのもっと前に、家族と過ごした海での思い出です。

 「小学校から高校までバンコクで暮らしていたんですけど、父が休みの日に、よく家族を海に連れていってくれました。“海って素晴らしい” “海って楽しい”って思うようになったのはそれが始まりです」
 タイでは、プーケットやサムイなどの海に足を伸ばしました。
 「私の家族には、海に行ったときのちょっと変わったルールがあったんですよ」  
 家族で海に到着。子どもたちはちょっとドキドキしながら、それでも興奮します。ワクワクします。普通なら真っ先に頬を膨らませながら浮き輪やビーチボールに息を吹き込むところです。それとも水中マスクに唾を塗ったりするでしょうか。ところが、この家族の子どもたちは違いました。

 「それも我が家のいわゆる“ルーティーン”でした。海辺に着いて最初に取り出すのは絵の具です。父は絵が好きだったので、海を見ながら描いてました。そして、描き終わってから海で遊ぶことになっていたんです。兄は二人いるのですが、あれ?どうだったかな?兄たちがおとなしく絵を描いていた記憶はありません(笑)」

父親と描いたタイの海辺。 海に行くと、絵を描くのが家族の決まりごとだった

 子供の頃にタイの海辺で描いた絵を見せてくれました。青い空、静かな浜辺の向こうに広がる海。その海には、独特のもっこりした形の島が浮かんでいます。たしかにタイの海でした。それも極上の。海を見ているだけで幸せだという、少女時代の気分がわかるような気がします。

 五井さんが海が好きな理由としてあげた、「そこにいるだけで心をきれいにしてくれる」「そこにいるだけで幸せな気持ちになれる」とは、こんな少女期の家族との思い出が原点なのでしょう。

「最近はそういう海との過ごし方が減っているかも。海に行きたいですねえ」

 心の中にしまってある海行きの鞄の中には、色とりどりの絵の具と、真っ白な画用紙がまだまだたくさんあります。

(題字:五井陽奈)


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