見出し画像

世界でいちばん広い、海という“コース”で過ごす、プロゴルファー・永井花奈さんの休日。【特別企画】

海とボート、そして釣りが大好き、というプロゴルファーの永井花奈さん。1年のうち、3月から11月にかけてはツアーでほとんど休みのない日々を過ごす永井さんの、オフシーズンの何よりの楽しみが“海の上で過ごす休日”。ボートフィッシングとゴルフの“二刀流”を目指し、一級ボート免許を取得したばかりの永井さんを、釣り番組でも活躍中の女優/タレント・小野瀬みらいさんとボートにお迎えしました。(聞き手:小野瀬みらい/構成・文責:編集部)

画像2

普段はできないことに挑戦「一級ボート免許」

 「家族ぐるみでお付き合いしている知り合いの方が、東京と神奈川の海にそれぞれボートを置いていて、ときどき釣りに連れて行ってもらっていたんです。そのうちの大きい方のボートに水上オートバイが載せてあって、最初はそれに乗ってみたくなって“水上オートバイ”の免許(特殊小型船舶操縦士)をとるつもりだったんですよ。そうしたら周りのみんなが“どうせなら一級とっちゃえば?”という感じで。ちょうど世界的なウィルスの影響で試合も減っていたこともあって、普段はできないこと、何かゴルフ以外のことにチャレンジしてみたくなって挑戦しました。私にとっては知らなかったこと、見たことも触ったことも無いものばかりの世界で、新しく覚えることがとても多くて、刺激になりました。もちろんその後で、水上オートバイの免許もしっかりとりましたよ(笑)

永井花奈(ながい かな)
正確な技術とバランスに優れ、ゲームづくりに評価が高いプロゴルファー。6歳からゴルフを始め、小学生時代から全国大会に出場。中学3年時には『ロレックスジュニアゴルフチャンピオンシップ』で優勝。2014年の高校2年時にはレギュラーツアー7試合に出場し、3回のトップ10入り。『日本女子オープン』では優勝争いに絡み、自己最高の3位でローアマ(アマチュアでのトップ)を獲得した。2016年に1位でプロテストを通過。2017年に『樋口久子 三菱電機レディス』でツアー初勝利を果たした。2019年よりヤマハ(ゴルフ)と用具契約。

画像9

オン&オフにメリハリをつけたい

 プロゴルファーとしての永井さんのオンシーズンは3月から11月まで。その間、ほぼ全週が試合で埋まります。火曜日には会場に入り、木曜日から日曜日にかけて試合。月曜日は体を休めることに徹しないと、1シーズンがもちません。いまのところ趣味に充てられる時間は冬のオフシーズンにほぼ限られます。

画像3

 「2022年の目標はコンディションを戻してもう一度優勝することです。2021年はプロになってから一番成績が出せなかった年でした。振り返ってみると、この1年間はつらかった。だからこそ、気分転換、というかオンオフの切り替えは大事だなと思っています。
 プロの選手は上手くて当たり前のようなところがあって、ベストスコアを比べるとみんなほとんど同じなんです。それでも試合で差が出るのは技術以外の部分、つまりメンタルだと思うんです。ゴルフという競技は1試合に4日間もかかり、他に比べて時間が長いんです。集中力を保ち続けてそれをずっと続けていたらメンタルが持ちません。オフは大切なんです。
 ゴルファーの中には釣りが好きという選手はけっこういます。その反面、趣味がないという選手も多いんですよ。特にルーキーの時は本当に余裕がない。そして、その状態で、たとえば10年やり続けようとしたら無理だと感じています。私もプロになって5年が過ぎました。少しでも変わっていけたらなと思っていて、好きな釣りにはもっとたくさん行きたい

画像7

最後に釣れた一尾のイシダイに思い入れ

 永井さんのインスタグラムには、ゴルフはもちろん、ご飯やスイーツの写真、映画、乗馬体験などの話題に混じって、写真のアマダイ(永井さんのインスタから)のほかワラサ、イカなど、素敵な釣果の写真もアップされています。

画像4

 「このアマダイも美味しかったし、マダイを狙っていたのに釣れたカツオなど、みんな楽しい思い出ですけど、これまでに釣った魚の中では、イシダイが特に思い出に残っているサカナのひとつです。海に出たけどぜんぜん釣れなくて、お昼になって上がろうということになって、“餌つけちゃったからこれだけやらせて”といって仕掛けを海に落としたら釣れたんです。周りの人たちも“見事なイシダイだ”って褒めてくれて。しかも脂がのっていて、とても美味しかったんです。
 一日で食べきれなくて、ちょっと冷蔵庫に入れているうちに、自然に寝かせた状態になっていて(笑)、後で食べたのは、ますます美味しくなっていました」

画像5

仲間と楽しむ。行動範囲が広がる。ボートの魅力を実感

 ほかにも、いっしょにボートに乗っていてチームで釣り上げたカジキなど、“いい釣り”の体験を重ねていくうちに、永井さんの釣りとボートへの興味はどんどん高まっていったようです。
 ゴルフとは使う筋肉が違うのか、大きなサカナとファイとした後は腕がパンパンになってしまうこともあるし、ボートに乗っているだけで筋肉痛になることもあるそうです。でも、それも心地よい。そして操船をさせてもらったときは、とてもワクワクします。

 「広い海に出ていると、行動範囲がとても広がったことを実感します。いつかは自分でフネを出して、好きなところに自由に行って、釣りをして、そんな風に海に出られたらいいなと思っています。釣りは好きだし、釣れたらとても楽しい気分ですけど、釣れなくても知った仲間たちとボートで海に出ているだけで楽しいですよね」

画像6

 いま、家族で水辺に家を建てる計画を立てているという永井さん。その家の側に自分のボート置いて、時間があるときには自由に海に出て行けることを夢見ているといいます。
 「体を休めるのは大切ですけど、とにかく、家でじっとしているのが苦手なんです。どんなに忙しくてもちょっと時間ができると外に出かけます。羽がついた飛ぶ虫が苦手なのでいま流行のキャンプは遠慮したい(笑)。ボートと釣りはちゃんと続けてみたいんです

画像8

 免許をとり、海の上を走ることの楽しさを知り、釣りの楽しさに魅せられた永井さんに「そのほかに海の上に身を置いたときに幸せを感じるときってありますか? 」と最後の質問をしてみました。
 「どうですかねえ。サカナがかかった瞬間ですかね。そうそう、海の上でカップ麺を食べるとき。あれって、なぜかいつもよりすごく美味しいんですよ。幸せ感じてます」
 それを知っているなら、永井さんはすでに、一人前のシーマンになっちゃってる気がします。

聞き手:小野瀬みらい(おのせ みらい)
釣りの情報番組の仕事をきっかけに、日々、プライベートでも釣りにハマり続けるタレント/女優。ヤマハのレンタルボートシステム「シースタイル」のレポーター&イメージガールとしても活躍中。学生時代はソフトボール部に所属し、心と体を鍛え抜いた。2021年は、目標であった30kgのキハダマグロをついに釣り上げ、次なる目標を40kgにサイズアップ。新たな年のキハダシーズンを待ち望む。



ヤマハボート


いい記事だと思ったら、ハートマークを押して「スキ」してくれると嬉しいです。 「スキ」すると、季節のお魚イラストが釣れるかも。今日は何の魚かな?