人なつっこいハワイが明るい気持ちにしてくれます。 【キャビンの棚】
世界中のリゾートアイランドや海辺の観光地の訪問経験が豊富な者の中でも、お気に入りのリゾート地としてハワイを挙げる人は少なくありません。好まれる理由は、これら島々そのものが持つ「人なつっこさ」にあると思われます。
ハワイアンのジョン・クルーズの音楽もまた、人なつっこさを感じさせます。 ジョンはハワイのオアフ島の出身です。本格的なプロミュージシャンを目指し、様々な音楽を吸収したいとボストン、そしてニューヨークに移り住み、そしてハワイに戻る直前の1996年、このデビューアルバム『アコースティック・ソウル』をリリースしました。
1曲目に収められた「アイランド・スタイル」は特に、その「人なつっこさ」に溢れています。ホームシックにかかり、故郷のハワイを思って書き上げた曲だというから、余計にそう思われるのかもしれません。
さて、ハワイ人気のもうひとつの理由は、「日本人観光客の多さ」による安心感みたいなものがあったりすると思います。ところが、そんな日本人の多さは、むしろネガティブ要素として語られることが多いです。日本人が日本人の存在を意識しすぎてしまうのでしょうか。ハワイで見知らぬ日本人同士が言葉を交わすことは稀のようです。
以前、オアフ島でお世話になった現地のご婦人に「あなたたち日本人は、こんなに遠くの小さな島でせっかく同じ国の人と出会っているのになぜ言葉を交わさないの?なんだかかっこ悪いわよ」とお叱りを受けたことがあります。「そうか。かっこ悪いことであったのか」と納得し、そして少し恥じ入りました。
ハワイではアイランドスタイルで。シンプルに人なつっこく。「アイランド・スタイル」は、ハワイに行きたくなる曲です。