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突っ込みどころ満載「船乗りと酒」の物語り。 【レシピ- 船厨】

 船の世界と酒は妙に馴染みます。飲酒操船はしてはいけません。でも、実はほんの少し前までは、日本でもこれを取り締まる法律はありませんでした。
 大航海時代には傷みやすい水の代わりにビールやラム酒が積み込まれていたという背景があります。また、壊血病の予防だったという本当かどうかわからぬ説もあります。さらに英国海軍では200年以上にわたり公式に船員に対して毎日、1/2パイント(284ml)のラム酒を配給していた時期がありました。実際のところ船乗りにとって、酒は水代わりだったのです。

 ウイスキーも船乗りに愛される酒です。ラベルに帆船やヨットの描かれたウイスキーを時々見かけることからも、そうなのかなと想像します。日本では大手のビールメーカーが扱っていたことからカティサーク(Cutty Sark)が有名ですね。これはスコットランド産のブレンデッドウイスキー。つまりスコッチです。

 ヨットをあしらったウイスキーに同じくスコットランド産のアイラストーム(Islay storm)というシングルモルトのウイスキーがあります(写真)。嵐です。まっぴらご免です。でもかっこいい。スコットランドのジェームス・アンド・サンズ・カンパニー(CS James & Sons)という会社が販売しているのですが、蒸留所を公表しておらず、なんだか秘密めいたウイスキーです。どちらかというと下戸の部類に属する本欄が事務所近くの酒屋で偶然見つけ、そのうちコラムのネタにでもなるやもしれぬと手に入れました。レコード、またはCDの“ジャケ買い”のようですね。それも楽しい。

 船乗りにとっては水代わりだった酒。脱水症状にならなかったのか?など、突っ込みどころ満載です。むちゃくちゃな話ばかりです。ただ、それだけ航海とは過酷だったのだと思わずにいられません。

 というわけで、ウイスキーは船出を控えたキャビンで海図を広げながら翌朝に残さぬ程度にスマートるのがオススメなわけですが、実際に長距離航海を控えるなんてシーンはなかなか訪れないでしょう。なので妄想を楽しみましょう。本欄のように。

 なお、下記の水割りの作り方はサントリーさんのホームページの記事を参考にしました。

ウイスキーの水割り

■材料
スコッチウイスキー、天然水、氷

■作り方
1)グラスに氷を一杯に入れてグラスを冷やす
2)ウイスキーを好みの量注ぐ
3)ステアしてウイスキーを冷やし、溶けて減った分の氷を足す
4)水を足して、軽くステアして出来上がり
※ウイスキーと水の割合は好みですがウイスキー1に対して水が2〜2.5が良いとされています。

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