ポルトガル生まれのイタリア育ち 「干し鱈とジャガイモのオーブン焼き」 【船厨-レシピ】
日本の食卓でおなじみのタラ(鱈)は、西洋の人々が避けたがる魚の生臭さが少ないことから世界中でよく食される魚の一つです。太平洋と大西洋のタラとでは別種とされていますが、それでも世界のタラの総水揚げ高のうち、ヨーロッパ各国の占める割合は半数以上と高く、ノルウェーやイギリス、スペイン、フランス、デンマークなどで、盛んに獲られています。世界三大漁場の一つ、ヨーロッパの北海は、タラの好漁場なのです。
日常的に魚が食卓を飾ること多いポルトガルでも、タラはポピュラーな魚のひとつです。リスボンのフィッシュ・マーケットに足を運んでみると、特大サイズの干し鱈が山積みされていて、それは見事な眺めだったりします。
そして、ちょっと無理矢理につけ足しますが、拙子にとってポルトガルといえば“魚とジャガイモ”というイメージが強いんです。ポルトガルの海辺のレストランでは、当たり前のように炭火で焼いた魚が食べられますが、付け合わせのジャガイモとの組み合わせは、はるばる日本からやってきた客の舌をとても安心させてくれるのです。
さてこの「干し鱈とジャガイモのオーブン焼き」は、かなり以前にイタリア料理のレシピ本でみつけた冬のイタリアの家庭料理のひとつ。もともとはポルトガルから伝わった料理なのだとか。やはり魚にはジャガイモなんですかね。
クローブの香りが、食欲をそそります。
「干し鱈とジャガイモのオーブン焼き」
●材料(4人分)
すき身鱈(干し鱈)200g、ジャガイモ3コ、プチトマト10コ、エシャロット3束、黒オリーブ20粒、白ワイン50cc、赤唐辛子 1/2本、オリーブオイル、パルメザンチーズ、塩、クローブ、ハーブソルト適宜
●作り方
1)すき身鱈は水に漬け1日に5回位水を変えて塩抜きをし、柔らかくなったら骨を取り除きながら一口大に裂き水気を取る
2)ジャガイモは茹でて皮を剥き5ミリ程度の厚さに切る
3)プチトマト、黒オリーブはそれぞれ半分に切る。赤唐辛子はみじん切り、エシャロットは縦に薄切りにする
4)スキレットにオリーブオイルを入れ、エシャロットを透き通るまで炒め、黒オリーブ、プチトマトを加えて炒め白ワインを入れアルコールをとばす
5)深めのオーブン皿にオーブンシートを敷き、ジャガイモを重ならないように並べその上に鱈を並べ、さらに4を重ね、ハーブソルト、クローブ、塩、赤唐辛子、パルメザンチーズをかける
6)これを何度か繰り返し、オーブンシートで包む
7)240度のオーブンで30分ほど焼く
※この記事は過去の「Salty Life」の記事に加筆・修正して掲載しています。