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過ぎたるは及ばざるがごとし 「子ども用ライフジャケット」 【海の道具】

 今やボートやヨットの遊びに欠かせないライフジャケットですが、その中には「子ども用」のものがあります。考えてみれば当たり前の話で、体のサイズが違うのだから、自ずと子ども専用のものが必要となります。それでは、異なるのは大きさだけかというと、さすがはそれらを専門に作っているメーカーのこと、いろいろと創意工夫を凝らしています。

 まずはチョッキ型の上部にあるフードや襟巻状の部分。これは落水した時、必ず顔が空を向くようになっていて、さらに首から上が必然的に水面から出る構造となっています。しかもその部分はシールテープなどで補強されていたり、ループ状の取手が取り付けられていたりします。
 子どもが落水した場合、ボートや岸壁に自力で這い上がるのは困難なので、大人が引っ張り上げてあげなくてはなりません。その際、ライフジャケットを掴んで引っ張り上げられるようにできているのです。

 さらにチョッキ型の下部から伸びるベルト。2本だったり1本だったりとメーカーによって違いはあるものの、股下を通して胸側と背中側を繋いでいます。これはライフジャケットが上方向に抜けてしまうのを防ぐ役割を果たしていて、子どもを引き上げる時の抜け防止なのです。

 後は大人同様、重量に応じた浮力を確保し、視認性に優れたカラーを保持し、耐久性も確保…。需要は少ないのに大人用よりも種類を多く用意しなければならず、実はメーカー泣かせな商品構成を強いられてしまう。しかも着る期間が限られているので、そんなにお金はかけられないという購入者の心理もあります。

 とまあ、最後はメーカーさんのボヤキを勝手に推測してしまいましたが、大切な将来を担う子ども達への投資、疎かにしてはいけません。
 あ、そうそう、もちろん、これらのライフジャケット、プールや川遊びに使ってはいけない道理はありません。もちろん釣りでもぜひ使って下さい。安全製品においては、「過ぎたるは及ばざるがごとし」ですよ。


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