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船厨

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海を感じる料理、ときどきドリンクにまつわるお話です。「大雑把」「手抜き」ご免のレシピ付き。
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記事一覧

ホクホクした甘味の中に隠れた愛情 「海扇雑炊」 【レシピ-船厨】

 北国の貝として人気のホタテ。漢字でかくと「帆立」が一般的ですが、「海扇」と表記されるこ…

好きな具材を好きなだけ。手づくりの強みですね。 【レシピ- 船厨】

 ありがたいことに、日本全国の海に旅することが多く、各地で旨いモンに遭遇しています。出張…

最後の仕上げがイベントになる、アカハタの酒蒸し中華風 【レシピ- 船厨】

 マダイを狙って釣り糸を垂れていると、しょっちゅうハタの仲間が釣れます。釣り人が下手っぴ…

シジミ攻めにあっても嫌いになれなかった好物 【レシピ-船厨】

 かなり以前の話ですが、シジミを嫌いになりそうな出来事がありました。シジミの産地として有…

秋刀魚の炊き込みご飯〜スペイン風。パエリア、またはパエージャとも。 【レシピ- 船…

 パエリアはスペインを代表する米料理として世界に知れ渡っています。日本においても例外でな…

鮭でご飯を炊く、美しく贅沢な秋の味。 【レシピ- 船厨】

 北海道や東北では9月から11月にかけて沿岸に近づいてくる鮭を「秋味(あきあじ)」と呼びま…

天日干しか、機械干しか。干物の味の出来はどちらが上? 【レシピ- 船厨】

 魚介は養殖物よりも、どちらかというと天然物がもてはやされることが多いようですね。確かに自然が育んだ天然物の魚は美味いものですが、養殖家が愛情を込めて育てた魚介は、天然物に負けてはいないはずです。考えてみれば牛や豚だって、そこいらを走り回っている野生のものより牧畜されたものの方が美味いことの方が多いですものね。  干物についても同じようなことがいえると思うんですよ。一般に、干物は天日干しが美味いと良くいわれますが、製造過程において、気ままなお天道様に丸投げするよりも、人工的

ノンアルコールでもイケる、真夏のカクテル 「モヒート」 【レシピ- 船厨】

 モヒートといえば、文豪・ヘミングウェイが有名である「らしい」。ヘミングウェイがキューバ…

鼻つまみ者のオオズワイガニを主役に抜擢しました。 【レシピ- 船厨】

 北海道の南部、内浦湾に面した長万部は、美味しいホタテの産地として有名な町ですが、もう一…

コーラとラムでカリブ海を泳ぐ。 【レシピ- 船厨】

 ふた昔前までは「ラムコーク」と呼ばれることが多かったように思います。さらにひと昔前まで…

小さく、かわいらしく、美しい香りを楽しむ 「サクラエビご飯」 【レシピ- 船厨】

 かき揚げ天ぷらやお好み焼きなど、どこか脇役的なイメージのあるサクラエビ(桜海老)。それ…

真夏のような夜に愉しんだ最高の「ブリしゃぶ」 【レシピ- 船厨】

 マダイを釣ってやろうと、ひとり海に船を浮かべていたら、思いがけない魚が釣れました。ブリ…

シェフの心遣いから生まれたシーフードドリア 【レシピ- 船厨】

 料理を前にすると、そのルーツが気になっていても立ってもいられなくなることってありません…

伊予の海賊はこんなに美味いモンを食べていたのか。 【レシピ- 船厨】

 愛媛県の沖合、宇和海・備後水道の真ん中に日振島という島があります。面積は3.25平方キロメートルという小さな島なのですが、グレ(メジナ)やヒラメの絶好の釣り場として、太公望にとってはまことに魅力的な島です。  中世には伊予水軍のルーツとも言える藤原純友がその一党1000隻の船を擁し、この島を本拠地としていました。  ここでは「鯛めし」とも呼ばれる郷土料理があります。別名を「ひゅうが飯」といい、松山や宇和島などではその名の方がむしろ有名かもしれません。「ひぶりじま」が訛って