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船厨

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海を感じる料理、ときどきドリンクにまつわるお話です。「大雑把」「手抜き」ご免のレシピ付き。
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記事一覧

愛しのねこまんま。【レシピ- 船厨】

 時代小説に出てくる食事のシーンに興味を持たれる方は少なくないと思います。たとえば池波正…

歓迎される外来種「ホンビノス貝」でクリーム煮 【レシピ- 船厨】

 外来の二枚貝「ホンビノス貝」。漢字では「本美之主貝」と当て字されていますが、これはロー…

なぜかたくさん釣れる高級魚。 【レシピ- 船厨】

 3月のある日、相模湾でマダイを狙っていたら、ホウボウばかりが釣れました。相模湾の海底は…

サバとジャガイモの組み合わせが好き。 【レシピ- 船厨】

 世界中で食されているサバは、もちろん日本人にとっても身近で、イワシやサンマと並んで国民…

居酒屋さんで出合ったイカわたチャーハン 【レシピ- 船厨】

 海に行かずとも、潮気の漂う食堂やレストランというのというのは街中にもいくらでもあって、…

「春を知らせる魚」をいただきましょうか。 【レシピ- 船厨】

 メバルは一年を通して楽しめる釣魚の一つ。餌で、ルアーで。防波堤で、もちろんボートで。釣…

荒んだ海賊のイメージを振り払い、上品にいただく冬の夜のラム 【レシピ- 船厨】

 ずいぶんと行っていないけれど、ある世界的なテーマパークの、海賊のコーナーが好きでした。17世紀から18世紀にかけて、カリブ海で暴れていた海賊の狼藉ぶりを、レールの上をゆっくり走る小さなボートのような乗り物に乗って見て回る、アレです。動く人形がたくさんいるのですが、その海賊のほとんどは酔っ払っているように見えます。記憶違い、思い込みかもしれませんが、ボトルをラッパ飲みしている人形もあったような気がします。たぶん、ラムです。船乗りの酒です。  サトウキビを原料に作られたこの蒸

カレイの料理で思い出す、フランス語と津軽弁 【レシピ- 船厨】

 ふだんは使い慣れた外来語の語源など考えることなどしないものですが、気になって調べてみる…

私的「お雑煮選手権」準優勝の逸品です。 【レシピ- 船厨】

 正月三が日の祝い膳として、多くの家庭で振る舞われる雑煮。ただし、東日本と西日本では根…

島生まれ、船育ちのワインでつくる麗しのソース 【レシピ- 船厨】

 もう20年以上も前になりましょうか。北大西洋に浮かぶポルトガル領のマデイラ島に訪れたこと…

ホクホクした甘味の中に隠れた愛情 「海扇雑炊」 【レシピ-船厨】

 北国の貝として人気のホタテ。漢字でかくと「帆立」が一般的ですが、「海扇」と表記されるこ…

好きな具材を好きなだけ。手づくりの強みですね。 【レシピ- 船厨】

 ありがたいことに、日本全国の海に旅することが多く、各地で旨いモンに遭遇しています。出張…

最後の仕上げがイベントになる、アカハタの酒蒸し中華風 【レシピ- 船厨】

 マダイを狙って釣り糸を垂れていると、しょっちゅうハタの仲間が釣れます。釣り人が下手っぴ…

シジミ攻めにあっても嫌いになれなかった好物 【レシピ-船厨】

 かなり以前の話ですが、シジミを嫌いになりそうな出来事がありました。シジミの産地として有名な宍道湖に取材に訪れたときのことです。その取材先でお世話になった方が、拙子の妻が出産間近であることを知ると、「シジミは妊婦にいいのだ」といって、これでもかというほどシジミ料理を振る舞ってくれたのです。料理だけでなく、グラスに注がれたシジミのエキスも頂戴しました。一度にここまでシジミ攻めに遭うと、さすがに少しげんなりします。  そもそも、なのですが、出産するのは妻であって、わたしではありま