マガジンのカバー画像

ニッポンの魚獲り

25
魚が好きな人たちへ。日本の漁業従事者たちと、50年以上にわたってその仕事に寄り添ってきたヤマハのFRP漁船や和船。日本の食卓を彩り、楽しませ、人々の健康を支えている漁師たちの姿と… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

新たな生産体制で最高級の有明ノリが生まれた。 【ニッポンの魚獲り】

 佐賀、福岡、熊本、長崎と有明海を囲むそれぞれの4県それぞれの地域では、ノリ養殖が盛んに…

表層の回遊魚を果敢に追う、ジャンボ曳き縄漁 【ニッポンの魚獲り】

 沖縄本島の南東部に位置する中城湾の、さらにその東方沖合にはパヤオと呼ばれる浮魚礁が設置…

自分の責任で力を発揮できる漁師に憧れ 【ニッポンの魚獲り】

 29歳の若さで、新造船〈共栄丸〉(DX-53C-0C)を進水させた小川大祐さん。  祖父の代からこ…

磐田はふわふわの釜揚げシラスの産地です。 【ニッポンの魚獲り】

 静岡県の遠州灘、特にヤマハ発動機の本社がある磐田市沖は全国的に知られたシラスの好漁場で…

ノリ養殖の合間に有明海で行われる夏のクラゲ漁 【ニッポンの魚獲り】

 高級なノリ(海苔)の産地として知られる有明海。福岡・佐賀・長崎・熊本の4県が面した豊潤…

限られた漁業に従事する責任と誇り〜駿河湾のサクラエビ漁 【ニッポンの魚獲り】

 背筋に浮かぶほのかな桜色と独特の香りを特徴とし、食材として日本で人気のあるサクラエビ。…

勇壮。果敢。メカジキの突きん棒漁。 【ニッポンの魚獲り】

 三陸沖の海。うっすらと雲がかかり、太陽の輪郭を肉眼でもみとめられる、そんな空の下を、一隻の漁船がゆっくりと動き回っていました。船首に高く建つ見張り台が、その船の特徴を表します。見張り台には二人の男が立っていました。何かを探しています。少し靄がかかったような海上は視界があまり良くなく、それでも男たちは目を凝らし、海面を見つめ続けています。  彼らが追い求めているのはメカジキです。スーパーマーケットなどでも切り身で売っています。ソテーなどにして、よく口にする、家庭ではとてもポ

青森のホタテが美味しいワケ 【ニッポンの魚獲り】

 日本におけるホタテの水揚げ高は北海道が一位ですが、養殖の生産量となると話は別。青森県の…

駆除目的で始まった風変わりな漁 【ニッポンの魚獲り】

 風光明媚な熊本県天草下島の南端に位置する牛深では、ある限られた期間、日本国内にはほとん…

家族の絆と愛が注ぎ込まれたホタテ 【ニッポンの魚獲り】

 学生時代に国内から海外にいたるまでバックパッカーの旅を続けていたという、岐阜出身の住吉…

楽しく大切に資源を育て守る、小川原湖のシジミ漁 【ニッポンの魚獲り】

 以前、青森県津軽半島の十三湖のシジミ漁についてご紹介しましたが、今回は同じ青森県でも太…

底建網で獲る、船上で締める、紋別の活け締めホッケ 【ニッポンの魚獲り】

 厳寒の季節に突入したオホーツク海沿岸の町々。この紋別でも、一日の最高気温が氷点下という…

クエの延縄。見よう見まねで覚えた魚獲りの技術 【ニッポンの魚獲り】

 島根県西部、かつての石見国の中心地であり城下町でもある浜田市。冬場は北寄りの季節風で時…

深追いせず、待ちうける。近代・定置網漁 【ニッポンの魚獲り】

 対岸に北海道を望む、津軽海峡に面した青森県むつ市の大畑町では、3軒の経営体によって小型定置網漁が行われています。  定置網漁は、網の壁にぶつかると、より深い方へ、沖へと泳ごうとする魚類の習性を利用した漁法です。迷路のように網を仕掛けると、魚類はその習性に従って迷路のゴールである“金庫網”という、戻ることのできない袋網に溜ります。それを毎日、決まった時間に引き上げていくのです。  大畑の主な漁獲はサクラマス、マグロなどの中型回遊魚、サケ。そして冬季に水揚げされるスルメイカは年