夜明けのハーバーで舫いを放つ、高揚感を思い出す 「Miaden Voyage」 【キャビンの棚】
自身が身を置く世界の素晴らしさを、高度な感性を持った第三者の表現によって改めて思い知ることはよくあることです。洗練された美しい絵や写真、文章、そして音楽。歳を重ねれば、その機会がさらに増え、人生がより豊かに味わい深いものになることでしょう。
たとえば、ハービー・ハンコックの「処女航海(Maiden Voyage)」。このアルバムのライナー・ノーツの中で、ハービー本人は次のように語っています。
「この音楽は、広大で威厳が漂う海、そこを進み行く処女航海中船の壮麗さ、遊び