マガジンのカバー画像

キャビンの棚

84
海を近くに感じることのできる音楽や書籍をご紹介。新しいものから古いものまで、いろいろと取りそろえてみます。
運営しているクリエイター

記事一覧

渡り鳥たちの生き方に共感したりして。 【キャビンの棚】

 昨年の暮れに最終回を迎えたあるテレビドラマのなかで、主人公が水辺の鳥を見て「カモメ」と…

いくつ読める? お寿司屋さんでの、もうひとつの楽しみ方。 【キャビンの棚】

 1988年に評者は初めてニューヨークへ行きました。お上りさんのご多分にもれず、出張のあいま…

プロ・フットボーラーのカルチャーショック。 【 キャビンの棚】

 ここは海の本や音楽、DVDなどを取り上げるコーナーなのですが、「奇跡のタッチダウン」は、…

漂流者追体験をバーチャル体験してみる。 【キャビンの棚】

 表題の島は、伊豆諸島の「鳥島」のことです。本州からは600km足らず離れた—— 同諸島では最…

航海者たちの心を妖しい歌声で奪う。 【キャビンの棚】

 本欄でドビュッシーの「海」を取り上げたことがありますが、今回は「海」と並び称される傑作…

同じ海の仲間として応援したくなります。 【キャビンの棚】

 海上自衛隊第71航空隊(岩国基地)に所属する救難飛行艇「US-2」は昨年、いったんは生産打ち…

海にある、輝かしくも繊細な悲しみ。 【キャビンの棚】

 海は楽しい。海は美しい。海に行くと気持ちが良くって、ひとを幸せな気分にしてくれる。異論はないのですが、例えば、愛する人との別れや、人生の嵐に打ちのめされた悲しみを時に思い起こさせるのも、また海だったりします。  フレデリック・ディーリアスの「海流」は、アメリカの国民的な大詩人、ホイットマンの「草の葉」に寄せて、バリトン独唱、合唱、管弦楽のために作曲されました。  少年が見つけた、つがいの鴎。その鴎が親業に励む姿に、海は祝福するかのように輝きます。でも、ある日、雌の鴎は巣

冒険気分は読書で済ませておくのが無難かも。 【キャビンの棚】

 ホーン岬、あるいはドレーク海峡。  ときに40kn(時速70km)の偏西風に南極環流、絶えず生…

海を哲学すると優しい気持ちになれるのです。 【キャビンの棚】

 もしかしたら、この本は舞台が海でなくてもよかったのかもしれません。そして、主人公がくじ…

恐怖心から生まれる荒唐無稽な話の楽しさよ。 【キャビンの棚】

 夏が怪談の季節なのは、怖い話を聞くと背筋がゾクっとして、いわば寒気と似た感覚を味わえる…

ロックとボートの粋な関係 【キャビンの棚】

 イギリスのリバプールで活動していたビートルズが「ラヴ・ミー・ドゥ」でデビューしたのは19…

憧れの島、小笠原が小笠原たる所以。 【キャビンの棚】

 古希を過ぎたオールドセーラー2人からヨットを始めた若い頃の話を聞く機会がありました。た…

絵本とピアノの自然讃歌 【キャビンの棚】

 これまで本欄で何度か取り上げた、絵本作家のロバート・マックロスキー。その代表作のひとつ…

七つの海を支配する「ラム酒」の話。 【キャビンの棚】

 知り合いのヨットのキャビンの入り口に、こんな文言を書いたプレートが貼り付けてありました。  DO NOT DRINK from 7:59AM untill 8:00AM.  意味はわかりますか。一見すると、「アリに群がる象」の錯覚と同じく、「このヨットのオーナーはお酒が嫌いな下戸なのかな」と思ってしまいますが、二度見すると、禁酒の時間はわずか1分間。つまり、「いつでもお酒を飲んでいいよ」という意味なのです。  マリーナの船の上、それとも海辺のカフェのオープンテラスで。