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ニッポンの魚獲り

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魚が好きな人たちへ。日本の漁業従事者たちと、50年以上にわたってその仕事に寄り添ってきたヤマハのFRP漁船や和船。日本の食卓を彩り、楽しませ、人々の健康を支えている漁師たちの姿と…
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記事一覧

低水温でゆっくりと育てる厚岸のカキ 【ニッポンの魚獲り】

 北海道の東の釧路市と根室市のなかほどに位置する厚岸町は、西からせり出した尻羽岬と湾口に…

養殖の合間を縫って行われるヒラメの刺網漁 【ニッポンの魚獲り】

 牡鹿半島西岸の中ほどに位置する宮城県石巻市の給分浜漁港。沖に浮かぶ田代島や網地島が防波…

タコの習性を活かした伝統的なタコ壺漁。 【ニッポンの魚獲り】

 本州と四国の間、瀬戸内海にむけて九州から丸く突き出た国東半島。江本英樹さんは盆踊りで知…

やりがいって大切。 どんなときも漁を続けられるのはそれがあるから 【ニッポンの魚…

 兵庫県の播磨町でマダイの刺し網漁を営んでいる大角真也さんは、播磨町でも数少ない漁業後継…

日本中で大人気の海藻、石垣島のモズク養殖。 【ニッポンの魚獲り】

 沖縄県八重山列島の石垣島。その中心地ともいえる石垣漁港(新川漁港)から出港し、〈第三百…

惜しみなく手間を掛けて育つ、鹿児島のカンパチ。 【ニッポンの魚獲り】

 鹿児島県は養殖が盛んで、なかでもブリとカンパチはともに日本一の水揚げ量を誇っています。…

鮮度が命。水揚げに秒を争うキビナゴ漁 【ニッポンの魚獲り】

 室町時代にはポルトガルから鉄砲が伝来し国産火縄銃の製造が盛んになり、現代は種子島宇宙センターのロケット打ち上げ場となるなど、常に先端の科学技術と縁の深い種子島。そして、ここでは秋から冬にかけて、薩摩料理には欠かせないキビナゴの刺網漁が盛んになります。  種子島のキビナゴ漁は9月~2月末日までがシーズン。4月中頃から始まる産卵のため、春から夏にかけては休漁となります。  網の目は19節とし、種子島の市場に出す場合は20箱、鹿児島市の市場に出す場合は30箱までと水揚げ量にも自

シジミ生産地・日本一のある漁師のやり方 【ニッポンの魚獲り】

 本欄ではこれまでに青森の十三湖、小川原湖のシジミ漁をご紹介してきましたが、忘れてはなら…

「速吸瀬戸」の魚の価値をもっと上げる 【ニッポンの魚獲り】

 豊後水道の中でも、九州と四国がもっとも接近する豊予海峡。別名を「速吸瀬戸」と呼び、その…

地味な漁かもしれないが、誇りはある。 【ニッポンの魚獲り】

 鹿児島県の北東部、志布志湾に面した東串良町で漁業を営む森山正章さんは、2001年に故郷に戻…

風味豊かな“幻の海苔”で未来を拓く 【ニッポンの魚獲り】

 かつては笠岡諸島をなす独立した島であった岡山県笠岡市の神島は、1966年から始まった笠岡干…

幻想的な夜の海で獲られる、日本料理に欠かせない煮干しの原料。 【ニッポンの魚獲り…

 日本料理の出汁になくてはならない「煮干し」。その生産量は長崎県が日本一で、全国の3分の…

新たな生産体制で最高級の有明ノリが生まれた。 【ニッポンの魚獲り】

 佐賀、福岡、熊本、長崎と有明海を囲むそれぞれの4県それぞれの地域では、ノリ養殖が盛んに…

表層の回遊魚を果敢に追う、ジャンボ曳き縄漁 【ニッポンの魚獲り】

 沖縄本島の南東部に位置する中城湾の、さらにその東方沖合にはパヤオと呼ばれる浮魚礁が設置されています。このパヤオ周辺で盛んに行われているのがジャンボ曳き縄漁。主に40〜50キロクラスのマグロ類(主にキハダ)を漁獲します。知念漁業協同組合の内間紹文さんの操業に同行しました。  沖縄周辺で漁獲の長期安定化を目的にパヤオが設置されだしたのは昭和50年(1975年)頃から。パヤオを設置することでこの浮魚礁を中心とした新たな生態系が生まれます。ジャンボ曳き縄漁は、ほぼ同じ頃、パヤオに