迷ったらみんなで「しゃーぶ、しゃーぶ」 【レシピ- 船厨】
いつもの話ですが、ボートで釣りをしているといろいろな魚が釣れます。普通の船釣りというのはナニカ、つまりマダイだとかタチウオ、マグロだとかといった本命を狙って楽しむもののようです。マイボートでの釣りも実は同じなのですが、結果的にいろいろ釣れてしまいます。
タイラバという独特のルアーを使ってマダイを狙って釣りを楽しむことが多いのですが、マダイはさっぱりでも、季節によってホウボウ、イトヨリダイ、アマダイ、チダイ、サバなど様々な魚が釣れるのです。ヤガラなんていう奇妙な姿をした魚もときどき釣れます。本命のマダイは釣れなくてもそれぞれ、みんなおいしい魚なので満足することにしています。
先日は大きなハタを釣りました。最近よく釣れます。
ハタの仲間は種類が多くて判別が難しかったりしますが、煮ても焼いても、もちろん刺身にしても、とにかくどれもおいしい魚です。
この日はオオモンハタとキジハタでした。オオモンハタの方は好物のフィッシュヘッドカレーにしときました。で、キジハタです。以前、マボロシの魚「モジハタ」を四川風の煮魚にしてご紹介しましたが、今回はしゃぶしゃぶにしました。以前、ブリでやりましたね。
実は、この釣りに行く直前に、宮沢りえさんが主演の映画「湯を沸かすほどの熱い愛」をネットで見ました。感動的だけれど壮絶な映画です。でも家族で食卓を囲み「しゃーぶ、しゃーぶ」と口にしながらしゃぶしゃぶをやるシーンがとても温かく、心に残ります。
そう、しゃぶしゃぶは身体だけで無く、心も温めてくれる“ツール”なのだと映画を見ながら感じ入ったばかりだったのです。
ただし、ハタは煮崩れしやすい。肉のようにはいきません。箸で「しゃーぶ、しゃーぶ」とやっていると、ぽろっと身が欠けて鍋の中にこぼれ落ちたりします。「しゃーぶ、しゃーぶ」しすぎずに、レアでいただくのがちょうどいいかもしれません。刺身でもイケるのでもちろん問題ありません。
シャブシャブのレシピなどブリの時と変わらないのですが、今回は、ごま油で作ったタレを使ってみました。これが大正解です。
日ごと寒さがつのっていきます。どうぞみなさんも、家族で、大切な人と、もちろんおひとりでも「しゃーぶ、しゃーぶ」と心を温めてください。