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Column- 潮気、のようなもの。

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海辺を歩き、湖畔や川辺に立ち、フネで沖をさまよう、マリンジャーナリストたちが見て、聞いて、知って、感じたことなどを綴っていきます。
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記事一覧

ある日、梅雨明け間近の海で見てきたもの。 【Column- 潮気、のようなもの】

 相変わらず海に出ています。拙子のフネは神奈川県の真鶴というところに置いてあります。レン…

馳走の極意、市場巡り。 【Column- 潮気、のようなもの。】

 ボートやヨットでのクルージングの楽しみのひとつに、立ち寄った港での「出会い」、ときに「…

ときどき私たちを導いてくれる小さな光の話。 【Coumun- 潮気、のようなもの。】

 読者の方の中には4月に生活環境が大きく変わった方々もいることだろう。月が変わって5月病…

訓練されたクルーが近くにいてくれることの幸運について 【Column-潮気、のようなも…

 「体育会」とは要するに大学の各運動部が集まった組織体のことなだが、そこに身をおいた者の…

気になる、もうひとつの前線。 【Column- 潮気、のようなもの】

 温暖前線、寒冷前線、そして停滞前線。船乗りにとって、気象の変化をもたらす前線の動きはと…

アドリア海の真珠〜再興した美しい港町 【Column- 潮気、のようなもの】

 あるオールドソルトにお話しを聞く機会があった。国際的なカリキュラムに沿ったヨットスクー…

日本の表、能登半島・輪島のこと〜被災された全ての皆様にお見舞い申し上げます。 【Column- 潮気、のようなもの】

 いわゆる“昭和”世代以外の方々には馴染みのない言葉かもしれないが、本州の日本海側の一帯が、「裏日本」といわれていた時期がある。対して、皇居があり、国の首都があり、工場や貿易港が多い太平洋側を「表日本」と言っていた。「裏日本」は、一般的な記事、天気予報などでも普通に使われていた言葉だが、今は新聞記者などが常用する用語辞典では、不快語のひとつとされており、メディアはもちろん、一般的にもほとんど使われることがなくなった。差別的な意図から生まれた言葉ではなかったにしろ、裏日本と呼ば

海と音楽とアルバムジャケットの話。 【Column- 潮気、のようなもの】

 タイトルに置いた写真は、ある年のクリスマスに、青森県の漁港で撮ったものである。世の中の…

新しいモノに戸惑う楽しさ。 【Column- 潮気、のようなもの】

 念願のマイボートを中古とはいえ手に入れて、そろそろ半年が経つ。これは以前にも書いたこと…

海抜ゼロメートルの平安。 【Column-潮気、のようなもの】

 標高3810メートルに水を湛える、“天空の海”から、リマに戻ってきたときは正直いってほっと…

天空の海を、そっと渡る。 【Column-潮気、のようなもの】

 南米のチチカカ湖の畔にあるホテルで数日滞在したことがあって、それは拙子が自慢できる、数…

とりとめもなく、キーウエストとヘミングウェイと「老人と海」のことなど。 【Column-…

 米国・フロリダ州のマイアミから USハイウェイのルート1をひたすら南下し、広大な湿地帯を抜…

近いようで遠くて、遠いようで近い。 【Column- 潮気、のようなもの】

 埼玉県西部地区にある、拙子の自宅兼仕事場の最寄りのインターチェンジから高速道路を使うと…

「灯台」は愛されるべき存在なんです。 【Column- 潮気、のようなもの】

 もちろん灯台の存在は子どもの頃から知っていた。でも、その頃は、灯台の果たす役割について、真面目に考えたことなどなかった。  とても古いアニメに灯台の記憶が残っている。アニメはコンパクト(鏡)を使って何にでも変身できる女の子が主人公で、そのお父さんは豪華客船の船長さんであった。そしてお父さんの船が台風で遭難しそうになる。灯台は台風で破壊されてしまった。主人公は鏡の力を使ってお父さんを助けようとする。最終回であったと思う。おぼろげな記憶だが、灯台の光が海を照らすアニメの映像を覚