ヤマハ発動機 | 海の時間です。
海を近くに感じることのできる音楽や書籍をご紹介。新しいものから古いものまで、いろいろと取りそろえてみます。
海辺を歩き、湖畔や川辺に立ち、フネで沖をさまよう、マリンジャーナリストたちが見て、聞いて、知って、感じたことなどを綴っていきます。
魚が好きな人たちへ。日本の漁業従事者たちと、50年以上にわたってその仕事に寄り添ってきたヤマハのFRP漁船や和船。日本の食卓を彩り、楽しませ、人々の健康を支えている漁師たちの姿と彼らの船、漁法を覗いてみましょう。
マリンウェアからマリンギア、ボートやヨットのパーツに至るまで、ほかでは読めないマリン用品を扱うマニアックなヤマハマン担当コラム。
海を感じる料理、ときどきドリンクにまつわるお話です。「大雑把」「手抜き」ご免のレシピ付き。
沖縄本島の中部西岸に位置する恩納村の沖で潜水漁を行う海人の取材をしていたとき、大きな積乱雲が沖に湧き上がりました。いかにも夏らしい海の景色です。雲から強い雨が落ちているのが目にできます。暑い海の上でスコールに出合うと、最初は気持ちがいいなどと思ってしまいますが、小さな舟の上でこれが長く続くと、視界がまったくなくなる心細さに加えて、体温も奪われ、たとえ数10分ほどの時間が数時間にも感じられるほどきついのです。突風にも気をつけなければなりません。「晴れでも雨支度、夏でも冬支度」。
食いしん坊の筆者が幼かったころ、大人になったら必ずやってやろうと思っていたことがいくつかありました。そのうちの一つはホールケーキの独り占め。そしてもう一つ、よく思い出すのが、ビールを飲みながら海辺でサザエ(栄螺)を好きなだけ食べる、ということでした。 子供のころの筆者にとってサザエは「大人だけが食べることをゆるされたもの」だったのです。海水浴場のにある海の家などで旨そうにサザエを食べている他人を羨ましいと思っていましたが、父は偏屈なのか、自分がそれほど好きで無かったのか
昔の海辺はとてもにぎやかでした。砂浜にはハマグリやアサリ、マテガイがいたし、岩場にはサザエ、アワビ、ウニなどの高級魚介が張りついていたものです。 貝は、タイラガイなどのように、岩についていて、岩が動かないかぎり、そのままずっとそこに居続ける、というイメージがあります。 でも、岩とくっついている繊維をときどき切って、数メートルほど移動するアコヤガイなどもいるし、ふつうの二枚貝は貝を開閉したり足(舌)を使って移動します。 そのなかで一番活動的な貝として知られるのがホタ
夏が怪談の季節なのは、怖い話を聞くと背筋がゾクっとして、いわば寒気と似た感覚を味わえるからということになっています。実際、ストレスによって交感神経が活発になると、発汗が促され、皮膚表面の血管も収縮して、体温が下がります。 経験的にそんなことを知っていたんでしょうね。庶民文化の華が咲いた文化文政の江戸市中では、先祖の霊魂が戻ってくるとされるお盆の季節に合わせ、「涼み芝居」と称して怪談歌舞伎を特別興行されました。今の「夏フェス」の先駆けなのかもしれません。往時の三大怪談は『
「三大なんちゃら」が好きである。 海や船にはまったく関係ない話だが、「日本三大うどん」を挙げられる読者の方はいるだろうか。稲庭うどん、水沢うどん、讃岐うどん。というのは最終的には私が決めた。「なんできしめんが無いんだよ」という声が聞こえてきそうである。 そうなのだ。うどんの場合はあまりにも諸説ありすぎて、収拾が付かない。氷見うどん、五島うどんが入っていたっておかしくないだろう。埼玉県民としては武蔵野うどんをねじ込みたくもなる。となると、博多うどんが大好きな博多っ子も黙っ
兵庫県の播磨町でマダイの刺し網漁を営んでいる大角真也さんは、播磨町でも数少ない漁業後継者の一人。毎晩、潮止まりの時間を見計らい漁場へと船を走らせます。 「マダイの刺し網はこの地区では定番の漁です。その昔はノリ網が多かったと聞いていますが、それが少なくなってからはマダイの刺し網が一番多くなったそうです。一攫千金という漁じゃなくて、毎日海に出てコツコツ魚を獲る漁ですから、しんどい時もありますよ。それでも漁場は近く一年ほとんど変わらずに漁ができるので、他の地域の人に比べると肉