ヤマハ発動機 | 海の時間です。
海を感じる料理、ときどきドリンクにまつわるお話です。「大雑把」「手抜き」ご免のレシピ付き。
マリンウェアからマリンギア、ボートやヨットのパーツに至るまで、ほかでは読めないマリン用品を扱うマニアックなヤマハマン担当コラム。
マリンイラストレーターTadamiが「海の時間です。」に描き下ろすマリンワールドをお楽しみください。
海を近くに感じることのできる音楽や書籍をご紹介。新しいものから古いものまで、いろいろと取りそろえてみます。
ヤマハ発動機が世界中の水辺で撮りためてきた写真でつくったオリジナル壁紙です。毎月、1枚ずつ更新していきます。
「クロマグロ(本マグロ)」といえば青森県の大間が有名で、漁の勇壮なイメージと、どこか一攫千金的なムードが番組的には受けるのでしょうか、よくテレビに取り上げられます。同じ津軽海峡を漁場とする船団は北海道からもやってきます。 もちろん日本のクロマグロ漁は津軽海峡だけで行われているわけではありません。好漁場は多く、長崎県壱岐の勝本も大間に匹敵するブランド品として名高いのです。 北海道の恵山を母港にマグロの延縄漁を行っていた漁師さんに話を聞いたことがあります。現在のような漁獲規
インバーター? エアコンの話か? と思ってしまいそうですが、電気の変換器のお話です。 車もそうですが、ボートも同じく電気はバッテリーを通して供給されます。ということは、つまり直流12ボルトとか24ボルトといった電力が供給されるわけです。 マリンの専用電気機器であればそれをそのまま使えますが、家庭用の電化製品を使うとなると、これを交流100ボルトに変換しないとなりません。そこで登場するのがコンバーターという変換機です。 コンバーターは交流を直流に変換する回路のことで
街やマリーナのクリスマスイルミネーションが美しい季節になりました。今年も残すところ3週間あまりです。子どもたちにとってはプレゼントが待ちどおしく、多くの大人は贈る歓びを感じる季節でもありますね。今回の絵日記(風)は、私が大好きなタグボートをベースに絵を描き、2007年に建造した20フィートのボートです。エントツはもちろんプレゼントをもらうために付けました。かのプレゼンターが忍び込むには、ちょっと小さすぎたかもしれません……。 良い年末と新しい年をお迎えください。
ここは海の本や音楽、DVDなどを取り上げるコーナーなのですが、「奇跡のタッチダウン」は、タイトルからお察しの通り、ボートやヨットはおろか、海にもほとんど関係のないアメリカンフットボールをテーマにした娯楽小説です。それでも読んでいるうちに、この小説に共感してくれそうな海好きたちの顔が次から次へと浮かんでくるから不思議です。 NFLで大チョンボを繰り返してきたクォーターバックのプロ選手が、ついにどのチームとも契約を結ぶことができなくなり、イタリアのパルマにあるチームと契約し
プエルト・ラ・クルスの沖に浮かぶ島々を眺めながらのクルージングです。ベネズエラは南アメリカ大陸の最北端にある国ですが、どこ乾いた、独特の形をした景色は、海外からやってきたボーターに異国情緒を存分に感じさせてくれます。まるで蝋燭のような岩の天辺にあるサボテンがお気に入りです。 ダウンロードは以下からどうぞ。
天然素材は肌触りがよく、独特の光沢や風合いをもっているため、衣料の素材としての評価は一般的に化学繊維よりも高いものです。ヨットやボートで使われるロープにも天然繊維のものと化学繊維のものがあり、長い間、同じように評価されてきました。 昔からロープの王様といわれているのは、マニラ麻で作られたもの。柔らかくて軽く、水に浮かびやすいので係留策や曳航策に使われます。ところが、実のところ、マニラ麻は水に弱く、濡れると縮んで堅くなってしまうのが欠点です。また、濡れたままにしておくと腐
いつもの話ですが、ボートで釣りをしているといろいろな魚が釣れます。普通の船釣りというのはナニカ、つまりマダイだとかタチウオ、マグロだとかといった本命を狙って楽しむもののようです。マイボートでの釣りも実は同じなのですが、結果的にいろいろ釣れてしまいます。 タイラバという独特のルアーを使ってマダイを狙って釣りを楽しむことが多いのですが、マダイはさっぱりでも、季節によってホウボウ、イトヨリダイ、アマダイ、チダイ、サバなど様々な魚が釣れるのです。ヤガラなんていう奇妙な姿をした魚も
表題の島は、伊豆諸島の「鳥島」のことです。本州からは600km足らず離れた—— 同諸島では最南の有人島である青ヶ島のさらに南200km余りの ——無人の火山島です。直径2.5kmほどの丸い小さな島には、かつてはアホウドリが大量に生息していましたが、明治期に羽毛布団のために乱獲され、火山噴火もあって、いっときは絶滅をあやしまれたこともある、そんな島です。 著者はナショナルジオグラフィック協会の後援を受けて、ダニエル・デフォーが小説『ロビンソン・クルーソー漂流記』のモデルと
西太平洋に浮かぶフィリピンのミンダナオ島、インドネシアのカリマンタン(マレーシアではボルネオ)、同じくインドネシアのスラウェシ島などに囲まれたセレベス海は、シパダンに代表されるように、極上のダイビングポイントを有する海として名高い。それと同時に、海を漂いながら生きてきたバジャウ族が定住しているエリアとしても知られている。シパダンの玄関口として知られるセンポルナの町も、人口の多くがバジャウ族なのだと聞いた。 現在のバジャウ族の多くは、海岸沿いに高床式の家を建てて定住してい
北海道の東の釧路市と根室市のなかほどに位置する厚岸町は、西からせり出した尻羽岬と湾口に浮かぶ大黒島に囲まれた湾(厚岸湾)が広がる穏やかな海を有しています。さらに湾の奥には、広大な森や湿原を流れてきた別寒辺牛川のミネラル豊富な淡水と、太平洋のプランクトン豊富な海水が混ざり合う汽水湖の厚岸湖が広がります。 そんな厚岸町の最大の名物はカキ(牡蠣)。日本には広島や宮城などカキ養殖が盛んなところは数多くありますが、厚岸のカキは一年を通じて出荷できることが特徴です。その理由は厚岸の
マリーナなどで見かけるボートの船首にローラーが取り付けられているのにお気づきでしょうか。賢明なる読者諸氏のご推察通り、あのローラーはアンカー(錨)を降ろす際に、ロープやチェーンなどで船べりを傷めないように、そしてスムーズにアンカーが降りていくようにするためのものです。 漁船などになると、前方に大きく突き出していたりして、俗名“角ローラー”などと呼んでいたりします。もう一つ、横向きのローラーの両サイドに縦向きのローラーが付いているものもあります。これは、アンカーを降ろした
先日、ある取材で広島を訪れた際に、時間を作って厳島に渡ってきました。日本三景の一つに数えられている、いわゆる「安芸の宮島」です。もみじ饅頭で有名なものだから、いい歳になるまで「秋の宮島」だと思い込んでいたことはここだけの話です。 地元の方や宮島に行ったことのある方はご存知だと思いますが、ここは食いしん坊にとって楽園ともいえる島です。買い食い天国なんです。 ほかほかの「紅葉饅頭」やら、熱々の「焼き牡蠣」やら、棒に刺さった練り物の「にぎり天」など胃袋がいくらあってもたりな
伊豆半島の東隣、神奈川県の最西端にある真鶴半島。先端には名勝・三ツ石を有し、また半島全体が原生林で覆われた、美しい自然を残す小さな半島です。 「若い頃、初めて手に入れた原付バイクのRD50に乗ってこの真鶴にはよく来ていたんですよ。二宮(神奈川県)の家を出て、海岸沿いの135号線を走って真鶴半島をぐるりと走って。そんなツーリングを気軽に楽しんでいました」 取材の待ち合わせ場所だった知人のボートがある真鶴のマリーナに、愛車のビッグスクーター「マグザム(MAXAM)」に跨が
本欄でドビュッシーの「海」を取り上げたことがありますが、今回は「海」と並び称される傑作「夜想曲」について触れてみます。 世紀末の1899年に作曲された「夜想曲」は、ドビュッシーがモネ、セザンヌ、ルノワールらフランス印象派の影響を受け、マラルメの詩に寄せた「牧神の午後への前奏曲」によって確立された管弦楽法を、さらに完成させた作品です。これによって印象主義音楽が確立された記念碑的な作品でもあります。 「それは不動の空を雲が緩く、憂鬱に動いていく光景であって、柔らかな白色
ボート遊びが盛んなニュージーランド北島の北部には美しい島や半島に囲まれたベイオブアイランドと呼ばれる極上のエリアがあります。 そんな美しい美しい海の曙をボートで走りました。 東の空が徐々に明るくなり、雲が橙色に染まります。 一般的な観天望気では「朝焼けは雨」と言われます。それは南半球でも同じで、「Red sky at night, sailor’s delight. Red sky in morning, sailor’s warning」(夕焼になったら漁師は喜べ、
海洋文学というと必ずといっていいほどあげられるのが『ロビンソン・クルーソー』と『白鯨』、それに『老人と海』。いずれも海に関する描写が素晴らしく、読む人の多くを海好きにしてしまいます。というのも、海洋文学を書いた作家には実際に海の生活を経験した人が多いからかもしれません。 たとえば『白鯨』のハーマン・メルヴィル。彼は早くも11歳にして貨物船の水夫になり、25歳になるまでの14年間を海で過ごしています。 1819年、ニューヨークで生まれたメルヴィルは、11歳でリバプー