ヤマハ発動機 | 海の時間です。

ヤマハ発動機の公式アカウントです。 「海やフネの近くで人生を楽しみたい、日常生活に海の…

ヤマハ発動機 | 海の時間です。

ヤマハ発動機の公式アカウントです。 「海やフネの近くで人生を楽しみたい、日常生活に海の香りと風を吹かせたい」という皆さまに、ほんのり潮気が漂う読み物や写真をお届けします。 18年間、海を愛する人達にお届けしてきたメールマガジン「Salty life」から引っ越してきました。

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マガジン

  • キャビンの棚

    海を近くに感じることのできる音楽や書籍をご紹介。新しいものから古いものまで、いろいろと取りそろえてみます。

  • 船厨

    海を感じる料理、ときどきドリンクにまつわるお話です。「大雑把」「手抜き」ご免のレシピ付き。

  • Column- 潮気、のようなもの。

    海辺を歩き、湖畔や川辺に立ち、フネで沖をさまよう、マリンジャーナリストたちが見て、聞いて、知って、感じたことなどを綴っていきます。

  • ニッポンの魚獲り

    魚が好きな人たちへ。日本の漁業従事者たちと、50年以上にわたってその仕事に寄り添ってきたヤマハのFRP漁船や和船。日本の食卓を彩り、楽しませ、人々の健康を支えている漁師たちの姿と彼らの船、漁法を覗いてみましょう。

  • 海の道具

    マリンウェアからマリンギア、ボートやヨットのパーツに至るまで、ほかでは読めないマリン用品を扱うマニアックなヤマハマン担当コラム。

キャビンの棚

海を近くに感じることのできる音楽や書籍をご紹介。新しいものから古いものまで、いろいろと取りそろえてみます。

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同じ海の仲間として応援したくなります。 【キャビンの棚】

 海上自衛隊第71航空隊(岩国基地)に所属する救難飛行艇「US-2」は昨年、いったんは生産打ち切りが決まったのですが、今年になって一転復活、生産の継続が決まりました。世界でもまれな性能が考慮されたのでしょう。本書はその8年にわたった開発を追ったドキュメンタリー漫画です。登場する組織は実名、人物は仮名です。  巻頭。  2013年6月、宮城県沖1200km。雨が降りしきる中、ライフラフト(救命いかだ)で漂う2人の男性。かなり消耗しています。そこへゴオオオオオオオと舞い降りる

海にある、輝かしくも繊細な悲しみ。 【キャビンの棚】

 海は楽しい。海は美しい。海に行くと気持ちが良くって、ひとを幸せな気分にしてくれる。異論はないのですが、例えば、愛する人との別れや、人生の嵐に打ちのめされた悲しみを時に思い起こさせるのも、また海だったりします。  フレデリック・ディーリアスの「海流」は、アメリカの国民的な大詩人、ホイットマンの「草の葉」に寄せて、バリトン独唱、合唱、管弦楽のために作曲されました。  少年が見つけた、つがいの鴎。その鴎が親業に励む姿に、海は祝福するかのように輝きます。でも、ある日、雌の鴎は巣

冒険気分は読書で済ませておくのが無難かも。 【キャビンの棚】

 ホーン岬、あるいはドレーク海峡。  ときに40kn(時速70km)の偏西風に南極環流、絶えず生まれ続ける温帯低気圧、それらがつくる100ft(約30m)の波の壁、流れ来る氷山…。世界最大幅の海峡にして、世界最凶の海況の海峡です。  ボート、ヨット好きでも知られる人気ホラー作家の鈴木光司さんが、そのエッセイ集『海の怪』に収めた「吠える60度線」で、わが国トップともいえる冒険セイラー白石康次郎さんの体験を、次のように小説風にまとめて紹介していました。  もちろん康次郎さん

海を哲学すると優しい気持ちになれるのです。 【キャビンの棚】

 もしかしたら、この本は舞台が海でなくてもよかったのかもしれません。そして、主人公がくじらといるかでなくてもよかったのかもしれません。ひととおり読んでそんなことを思います。けれど、また最初に戻ってページを開くと、やはり、海の本なのだな、と思い改めるのです。  海は、人の涙でできあがった、というふうに書いてあります。  巻頭にあるこれを読んで感じたのは、ビル・エバンスが弾いた「SEASCAPE」に歌詞を付けたらこんな歌になるのではないかな、ということでした。時に人を受け付け

船厨

海を感じる料理、ときどきドリンクにまつわるお話です。「大雑把」「手抜き」ご免のレシピ付き。

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天日干しか、乾燥機干しか。干物のついての悩み。 【レシピ- 船厨】

 海辺にいることを実感させてくれる風景というものはいろいろです。空飛ぶカモメやその鳴き声であったり、ずらりと並んだ漁船とそれにぶら下がる、きれいな陽を写すガラス製の集魚灯であったり。街道沿いに並ぶ定食屋や、防波堤の際に無造作に積み上げられた漁網などに海っぽさを感じて、しみじみする方もいると思います。  小さな漁港のスロープを上ったところにある、ちょっとした広場に天日で干された網の上の魚もまた、海辺を感じさせるもののひとつではないでしょうか。  日本人にとっては馴染みの深い

秋になると秋刀魚が気になって夜も眠れなくなります。 【レシピ- 船厨】

 秋になるとどうしても秋刀魚(サンマ)が気になります。今年は豊漁なのか、不良なのか。お値段の方はいかほどか。特に晩秋に水揚げされるサンマは脂がのってとにかく美味い。刺身も美味い。焼いても美味い。どうやっても美味い。それがサンマです。  人気の魚である割に、釣魚としてはそれほど注目されません。運良く大群に出くわせば簡単に釣れるようですし、北海道などでは岸に近づくときがあって、港の中でも釣れることがあるようですが、それが新聞やテレビのニュースになるぐらいなので、やはり趣味での釣

“我が家のカレーがいちばん”という声も聞こえてきそうですが。 【レシピ- 船厨】

 カレーライスはもはや日本のソウルフード。いまさら記事を書いたり、レシピを紹介したところで、「カレーライスは我が家のがいちばん」「私が作ったカレーライスがいちばん美味しい」といった声が聞こえてきそうです。  日本のカレーライスを食べてインド人がびっくり、なんて話も聞きますが、小麦粉を入れてルーにした日本のカレーはアジアを飛び越えてイギリスから伝わった物なのだそうです。  そもそもカレーは、アジアを中心に様々なところで食べられます。インド、スリランカ、ネパール、パキスタン、シ

子どもの頃に憧れていた大人の味、栄螺。 【レシピ- 船厨】

 食いしん坊の筆者が幼かったころ、大人になったら必ずやってやろうと思っていたことがいくつかありました。そのうちの一つはホールケーキの独り占め。そしてもう一つ、よく思い出すのが、ビールを飲みながら海辺でサザエ(栄螺)を好きなだけ食べる、ということでした。  子供のころの筆者にとってサザエは「大人だけが食べることをゆるされたもの」だったのです。海水浴場のにある海の家などで旨そうにサザエを食べている他人を羨ましいと思っていましたが、父は偏屈なのか、自分がそれほど好きで無かったのか

Column- 潮気、のようなもの。

海辺を歩き、湖畔や川辺に立ち、フネで沖をさまよう、マリンジャーナリストたちが見て、聞いて、知って、感じたことなどを綴っていきます。

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偏屈な目線で楽しんだ、バリの旅。 【Column- 潮気、のようなもの】

 先日、女性がひとり旅をするのにどこかお薦めはないかといった話をする機会があって、いろいろと思い巡らせているうちに、インドネシアのバリに足繁く通っている知り合いのことのことを思い出した。  その知り合いによると、何でもバリでは高級リゾートでの滞在が何よりも楽しいそうで、行ったらほとんどホテルの外には出ないのだという。私もバリには何度か訪れているが、海辺に出歩くことが目的の仕事旅だ。宿泊に利用するのはちょっと高価なビジネスホテルのようなところで、高級リゾートなどには滞在した経

夜の東京港は面白い。 【Column- 潮気、のようなもの】

 9月の初めに、夜の東京港を船でクルージングするイベントがありました。ボートやヨットの業界で仕事をしているライターやカメラマン、編集者などからなる団体の主催で、かれこれ20年ほど前から、長く続けているイベントです。  パーティ用のクルージングボートを借り切って、知り合いや仲間を誘い合って飲食しながら夜景を楽しみます。走るコースは毎年趣向を変えているものの、これだけ毎年参加していると飽きそうなものですが、そうでもない。長く続けてこられたのも、けっこう楽しかったりするからです。や

祭りに沸いた、小さな港町。 【Column- 潮気、のようなもの】

 「三大なんちゃら」が好きである。  海や船にはまったく関係ない話だが、「日本三大うどん」を挙げられる読者の方はいるだろうか。稲庭うどん、水沢うどん、讃岐うどん。というのは最終的には私が決めた。「なんできしめんが無いんだよ」という声が聞こえてきそうである。  そうなのだ。うどんの場合はあまりにも諸説ありすぎて、収拾が付かない。氷見うどん、五島うどんが入っていたっておかしくないだろう。埼玉県民としては武蔵野うどんをねじ込みたくもなる。となると、博多うどんが大好きな博多っ子も黙っ

ある日、梅雨明け間近の海で見てきたもの。 【Column- 潮気、のようなもの】

 相変わらず海に出ています。拙子のフネは神奈川県の真鶴というところに置いてあります。レンタルボートに比べるとそれなりにコストは嵩みますが、それでも好きなときに海に出られるというのはいいものです。  この日は、強い雨が降った翌日で、ナブラでも探しに行こうかなと、ほぼ西隣の町・熱海に住むカメラマンの師匠に声を掛けて、一緒にフネを出しました。師匠は桁外れの海好きで、自分でも沼津に小さなフネを持っているのですが、時間さえ合えば真鶴まで来てくれます。相当の海好きです。とにかく、ン年以上

ニッポンの魚獲り

魚が好きな人たちへ。日本の漁業従事者たちと、50年以上にわたってその仕事に寄り添ってきたヤマハのFRP漁船や和船。日本の食卓を彩り、楽しませ、人々の健康を支えている漁師たちの姿と彼らの船、漁法を覗いてみましょう。

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養殖の合間を縫って行われるヒラメの刺網漁 【ニッポンの魚獲り】

 牡鹿半島西岸の中ほどに位置する宮城県石巻市の給分浜漁港。沖に浮かぶ田代島や網地島が防波堤の役割を果たしているため、この辺りの穏やかな入江では、カキの養殖が盛んです。この豊かな海に、父子で出て行く安藤さんの姿があります。  2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震とそれに伴う津波は、この地にも大きな被害をもたらしました。  当時、牡鹿半島沖で創業していた安藤渉さんと雄さんの親子は、そのまま沖に留まって津波から船を守ったそうです。  「幸い、直後に家族と携帯電話

タコの習性を活かした伝統的なタコ壺漁。 【ニッポンの魚獲り】

 本州と四国の間、瀬戸内海にむけて九州から丸く突き出た国東半島。江本英樹さんは盆踊りで知られる姫島を望む、この半島の北部、国見町で生まれ育ちました。水産高校卒業後に、実家の漁業を継ぎ、〈竜英丸〉を駆り、海に出る日々を過ごします。  竜英丸では時期によってヒジキ、ワタリガニ、潜水によるナマコの漁など多岐にわたる漁が行われますが、その軸となるのがタコ壺漁。  タコ壺漁は弥生時代から始まったとされる原始的な漁です。餌を求めてタコが壺に入るということもありますが、逃げ場の少ない場

やりがいって大切。 どんなときも漁を続けられるのはそれがあるから 【ニッポンの魚獲り】

 兵庫県の播磨町でマダイの刺し網漁を営んでいる大角真也さんは、播磨町でも数少ない漁業後継者の一人。毎晩、潮止まりの時間を見計らい漁場へと船を走らせます。  「マダイの刺し網はこの地区では定番の漁です。その昔はノリ網が多かったと聞いていますが、それが少なくなってからはマダイの刺し網が一番多くなったそうです。一攫千金という漁じゃなくて、毎日海に出てコツコツ魚を獲る漁ですから、しんどい時もありますよ。それでも漁場は近く一年ほとんど変わらずに漁ができるので、他の地域の人に比べると肉

日本中で大人気の海藻、石垣島のモズク養殖。 【ニッポンの魚獲り】

 沖縄県八重山列島の石垣島。その中心地ともいえる石垣漁港(新川漁港)から出港し、〈第三百波丸〉は西方16kmほど、小浜島の沖合に設置されたモズクの養殖場へと船を走らせます。  この日はモズクの収穫が行われました。石垣島では、モズクの収穫も大詰めを迎え、4月には全作業が終了します。  今や日本のどこに行ってもモズクは手に入ります。スーパーなどでもパックに入ったモズク酢は定番の人気商品です。また、近頃は酢の物ではない生のモズクも通販で手に入るようになりました。消費者である我々

海の道具

マリンウェアからマリンギア、ボートやヨットのパーツに至るまで、ほかでは読めないマリン用品を扱うマニアックなヤマハマン担当コラム。

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要するに、キセルのようなもの。 【海の道具】

 アンカー(錨)に使うチェーンをアンカーチェーンといいます。わざわざアンカーチェーンなんて言わずとも、街中で見かけるチェーンと何も変わらないじゃないか、と思われるかもしれません。でも、これが厄介なことに違いがあるところがマリンのマリンたる所以。  重要なのは当然ながら錆対策です。錆で固着したチェーンは、フレキシブルに動かず、アンカーチェーンとして役に立ちません。そのために亜鉛をコーティングするか、ステンレスを使って作るなどされています。  ところで、アンカーチェーンには大

決して自慢しているわけではないのです。 【海の道具】

 フィッシングフラッグなるものを掲げて航行しているボートを見かけたことがありますか? と言われてイエスと答える方は、そうめったにはいらっしゃらないでしょう。そもそもそんなものの存在さえ、知らない方がほとんどだと思います。  このフラッグ=旗、法律で定められたものではありませんが、カジキ釣り大会などでは準備することが義務付けられている場合が多いようです。  まずもってどんなものかというと、カジキやシイラなどの魚が旗1枚に1種類描かれている。もしくは「Fight」などと書かれて

名も無き逸品「シャックル」 【海の道具】

 見たことはあるけど名前は知らない。そんなアイテムは巷に数ありますが、シャックルもそんなものの一つでしょう。  U字型をした鋳物やステンレスで作られたのが本体で、U字の開いている部分の左右にネジ山を切り、本体同様の素材で造られたネジを締め込んで塞ぐ。用途としては、チェーンや、スプライス加工したロープなどを繋ぎ止めるのに使います。  日常生活で目にするとしたら、駐車場などでチェーンの固定に使われているところでしょうか。ボートではアンカーとアンカーチェーンを繋ぎ止めるのに用い

強い絆で結ばれ生まれたボートの素材 【海の道具】

 小型ボートのハル(艇体)の素材として、最もポピュラーなのはFRPでしょう。日本語で言えば、繊維強化プラスチック。ボートの場合で言えば、ガラス繊維と樹脂を複合的に組み合わせた素材で、繊維の破断に対する強さと樹脂の強度、加えて成型のしやすさがボートのハルの素材として最適なのでしょう。  というわけで、今回は道具ではなく“材料”のお話です。  波のある時にボートを出すとよく判るのですが、水の上で跳ねると着水時、いかに水が固いかを実感することになります。その時の音と衝撃は、ボート